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セクターローテーションとは?景気の波に合わせた投資を行う「セクターETF」について

出典:Getty Images

景気は良くなったり、悪くなったり流れがあるものです。

「過去の歴史を全く同じように繰り返すことはないが、同じような韻を踏む」と言われています。

景気にもサイクルがあり、景気が強くインフレの時期もあれば、景気が弱くてインフレの時期、景気が弱くデフレの時期、景気が強くデフレの時期と、順を追ってステージが変わっていきます。

そしてステージごとに調子の良い業種が出てきます。

それなら景気の循環を見極めて、その時々のステージに適した業種に投資をすれば良いと考える投資家が出てくるのも当然です。

そして現在はあるセクター全体に投資ができる「セクターETF」も充実しています。

個別企業の決算やストーリーを追いきれなくても、旬のセクター全体に投資をすることができます。

本記事ではセクターローテーションとは何か、一般投資家がセクターローテーションに乗るのに便利なETFの紹介、個人投資家はセクターローテーションを必ずしも追いかけなくても良い理由まで解説します。

セクターローテーションとは?

(著者作)

好況、後退、不況、回復の順番で景気が循環し、そのステージによって有利な業種に投資対象を切り替えていく投資戦略のことを、セクターローテーションと呼びます。

つまり景気循環のサイクルを見極めて、有利な投資対象にポートフォリオを切り替えていく投資法です。

セクターローテーションで景気がどのステージに来ているのかを考える場合、通年でどのセクターが強かったのか、金利は高いのか低いのかなどをニュースで見ながら立ち位置を確認していくことになります。

セクターごとの成績が一目で分かるサイトやヒートマップ、金利などが参考になります。

また実際にセクターローテーションを追いかけて投資をしなくても、現在の景気のステージを考えるうえでの基準にもなります。

業種を丸ごと保有できる「セクターETF」

実際にセクターローテーションを利用した投資をする場合、同じ業種間の経営状況や企業間の格差にも注目します。

しかし、セクターそれぞれの先導株を追い続けるのは、意外に大変です。

一方でセクターETFなら、投資したい業種全体に分散投資できるため、投資業種を絞りこむだけで迷いなく投資することができます。

  • 好況期:一般消費財セレクト・セクターSPDRファンド(NYSEARCA:XLY)
  • 後退期:エネルギー・セレクト・セクターSPDRファンド(NYSEARCA:XLE)
  • 不況期:ヘルスケア・セレクト・セクターSPDRファンド(NYSEARCA:XLV)、生活必需品セレクト・セクターSPDRファンド(NYSEARCA:XLP)
  • 回復期:金融セレクト・セクターSPDRファンド(NYSEARCA:XLF)、テクノロジー・セレクトセクターSPDRファンド(NYSEARCA:XLK)

このようにセクターETFをセクターローテーションに合わせて買う方法があります。

またセクターETFを多く取り扱っているステートストリートの公式ページに行くと、各セクターETFの詳細情報を知ることもできます。

運用実績や組み入れ銘柄、比率も確かめたいという投資家は公式ページを参考にしてみましょう。

参考:ステートストリート公式

ちなみにセクターETFに選ばれる銘柄は、当然そのセクターを代表する銘柄が多く、自分が詳しくないセクターに個別投資をする際に投資候補リストとして使うこともできます。

セクターを先導する個別銘柄を探すにしても、セクターETFの組みこみ銘柄から調べてみると効率が良いかもしれません。

分散投資よりも集中投資でセクターを牽引する銘柄に絞りたい投資家も、セクターETFの中身を見てみると発見があるのではないでしょうか。

個人投資家はセクターローテーション投資をする必要はない

ただ、現実問題、セクターローテーションの流れにうまく乗り続けるのは大変です。

そもそも現在の景気のステージがどの辺りなのかを判断することが容易ではありません。

タイミングが早過ぎても遅過ぎてもうまく波に乗れません。

例えば、ハイテク銘柄の中にも調子のいい業種もあれば、そうでない業種も出てきますし、セクター全体を見ても判断に戸惑うことも出てきます。

しかし、個人投資家は判断に迷った場合、一旦、個別株をキャッシュポジションに戻すという選択をとれます。

また所謂ディフェンシブ銘柄が有利な局面であっても、大きく株価の伸びが期待できない場合は、キャッシュのままにしておいた方が有利なケースもあります。

一方で、機関投資家や他人の資金を預かるファンドは、キャッシュポジションを自由に使えず、自由に市場に出入りできないため、「相対的に下げない」投資対象を買わざるを得ないケースがあります。

つまり自分の得意なステージでのみ投資をするという選択肢も個人投資家にはあるため、セクターローテーションで、今景気がどこの段階なのかを考えてみるのも市場の動向を見極めるにはいいかもしれません。

しかし無理にセクターローテーションでポジションをとる必要はありません。

セクターごとの旬を追いかけることには意義がある

セクターローテーションで実際に投資をするとなると、景気の先読みやうまくタイミングに乗れるかどうかという難しさがあります。

しかし現在、どのセクターが旬でそろそろ天井がきそうなのかを考えるにあたって、セクターローテーションの切り口で考えてみることには意義があるのではないでしょうか。

例えば、2018年から2020年はエネルギーセクターがとても弱く、IT関連のハイテクセクターが強かったですが、揺れ戻しで素材が強くなるのではないかといった具合に、市場全体の動向を考えるための尺度の一つとして、セクターローテーションの考え方を知っておくだけでも意義があるのではないでしょうか。

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