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【米国株決算】ゼネラル・モーターズの最新決算情報と今後の株価の推移

出典:Getty Images

ゼネラル・モーターズ社(NYSE:GM)はアメリカに本社を置く、大手自動車メーカーです。

北米では「ビュイック」、「キャデラック」、「シボレー」、「GMC」のほか、北米外では「キャデラック」、「アルフェオン」、「ホールデン」などのブランド名で乗用車とトラックを製造しています。

自動車販売代理店のほか、レンタカー会社、商業顧客、政府機関へも販売しています。

主な競合企業としては、昨年販売台数1,097万台のVW(フォルクスワーゲン)、1,074万台のトヨタ自動車株式会社、1,015万台のルノー・日産・三菱自動車連合、719万台の現代自動車グループ社などが挙げられます。

ゼネラル・モーターズ社の昨年の販売台数は771万台ですので、世界第四位の販売台数を記録しています。

本記事ではゼネラル・モーターズ社の最新決算である、2020年第3四半期決算と今後の株価の推移について見ていきます。

決算発表前におけるゼネラル・モーターズ社の株価等のデータ

ゼネラル・モーターズ社は2020年第3四半期決算を2020/11/05のアメリカ市場開場前に発表しました。

決算発表前日である11/04における同社株価の終値は35.26ドルとなっています。

続いて同社株価の今までの推移について見ていきます。

同社は2009年に連邦破産法第11章の適用を申請し倒産、国有化された過去を持ち、2013年に国有化が解消されています。

国有化が解消された2013年以降の同社株価の推移について見ていくと、主に30~40ドルのレンジで横ばいの推移をしています。

2017年頃に45ドル前後まで上昇していますが、その上昇も一時的なものであり、コロナショック直前の高値は35ドル前後となっています。

コロナショックなどの影響により、株価は一時15ドル前後まで下落しましたが、同社株価は緩やかに回復していき、10月にはコロナショック直前の株価を上回りました。

ゼネラル・モーターズはS&P500の構成銘柄の一つであり、11/06時点での同社時価総額は536億ドルとなっています。

また同社は高配当銘柄の一つとなっていますが、新型コロナウイルス感染症の影響による業績悪化の為、現在は株式配当を停止しています。

配当停止以前の配当実績について見ていきましょう。日付は権利落ち日を記しています。

  • 2020/03/05…配当:0.38ドル(配当利回り:5.30%)
  • 2019/12/05…配当:0.38ドル(配当利回り:4.28%)
  • 2019/09/07…配当:0.38ドル(配当利回り:3.92%)
  • 2019/06/06…配当:0.38ドル(配当利回り:4.28%)
  • 2019/03/07…配当:0.38ドル(配当利回り:4.00%)

増配こそ行っていませんが、配当利回りは比較的安定した数値であり、4%前後となっています。

4%前後の配当利回りであれば、十分高配当銘柄であると言えるのではないでしょうか。

先ほども述べましたが、現在は資金繰りの悪化から配当を停止していますので、注意が必要です。

ゼネラル・モーターズの最新決算情報について

概要

ゼネラル・モーターズが発表した2020年第3四半期決算の概要は以下の通りです。

  • 純売上高…354.80億ドル(前年同期から増減なし)
  • 営業利益…53.79億ドル(前年同期比57%増)
  • 純利益…40.45億ドル(前年同期比72%増)
  • 希薄化後EPS…2.78ドル(前年同期比74%増)

純売上高は前年同期から増減なしの354.80億ドル、純利益は前年同期から72%増加した40.45億ドルとなっています。

前四半期決算では赤字決算を発表していましたので、今四半期決算によって黒字復帰したことが分かります。

アナリストらによる同社業績の事前予想では売上高が354.3億ドル、non-GAAPベースの希薄化後EPSは1.38ドルとなっていました。

同社の実際の業績は売上高が354.8億ドル、non-GAAPベースの希薄化後EPSは2.83ドルとなっていましたので、アナリストらによる事前予想を上回っていることが分かります。

同社CEOが発表したコメントは以下の通りです。

今年、そして第3四半期はGMの回復力の証です。

私たちは、パンデミックの発生に強い立場で臨み、チームの安全を確保し、現金を節約し、流動性を維持するために断固とした行動をとりました。

今や私たちは高まるお客様の需要に応え、変化を加速させ、事故ゼロ、排出ガスゼロ、混雑ゼロの世界というビジョンを実現するために、十分な体制を整えています。

また同社CEOは電話会議で、米国・中国の自動車業界が想定以上に迅速かつ力強く回復したと述べています。

同時期にトヨタ自動車株式会社も決算を発表しましたが、トヨタ自動車株式会社も好調な決算を発表しており、自動車業界は想定よりも早く回復したとの見方は決して楽観的なものではなく、確かなものであると言えるでしょう。

また今四半期における同社の自動車販売台数は前年同期から7%減少した96.5万台となっています。

詳細

続いて同社の決算をセグメント別に見ていきます。

セグメント別利益については以下の通りです。

  • GM北アメリカ…43.66億ドル(前年同期比44%増)
  • GMインターナショナル…0.1億ドル(前年同期比0.75億ドル増)
  • クルーズ…▲2.04億ドル(前年同期比0.47億ドル増)
  • GMフィナンシャル…12.07億ドル(前年同期比70%増)

※クルーズとは自動運転事業、GMフィナンシャルとは自動車ローン事業等を指します。

クルーズセグメントは赤字となっているものの、すべてのセグメントで前年同期からの増益が確認できます。

まずGM北アメリカセグメントについて見ていきます。

同セグメントのセグメント利益は前年同期から44%増加した43.66億ドルとなっています。

アメリカでの販売は、クロスオーバー、フルサイズピックアップ、大型SUVの好調な販売に牽引され、四半期内に各月連続で改善が見られました。

在庫が逼迫しているにもかかわらず、GMの大型ピックアップトラックが好調に売れました。

また第3四半期までのGMの大型ピックアップトラックの小売市場シェアは1.7%ポイント上昇し、37.5%のシェアでこのセグメントをリードしています。

GMの新型フルサイズSUVの需要は高くなっており、好調な推移をしています。

北アメリカ地域における同社自動車の販売台数は、前年同期からやや減少した79.9万台となっています。

続いてGMインターナショナルセグメントについて見ていきます。

同セグメントのセグメント利益は前年同期から0.75億ドル増加し、0.1億ドルの黒字に転換しています。

第3四半期における同社の中国での売上高は市場の回復が続く中、前年同期から12%増加しました。

また特にビュイックとキャデラックが好調で、売上高はそれぞれ 26%、28% 増加しています。

今後5年間で、GMの中国での新型車の40%以上が新エネルギー車となる見込みであるとしています。

インターナショナルセグメントの中でも特に中国における業績が顕著であったようです。

同セグメントにおける同社の自動車販売台数は前年同期から28%減少した16.6万台となっています。

続いてGMフィナンシャルセグメントについて見ていきます。

同セグメントのセグメント利益は、前年同期から70%増加した12.07億ドルとなっています。

同セグメントでは、このような厳しい時代に合ってもお客様やディーラーの皆様に卓越したサポートを提供し、収益性の向上に貢献してきたとしています。

最後に同社の技術開発について見ていきます。

同社と本田技研工業株式会社は、北米自動車アライアンスの構築に向けて、拘束力のない覚書を締結しました。

その内容は、両社のブランドで販売する車両の範囲、購買、研究開発、コネクティッドサービスなどの協力が含まれています。

両社は、推進システムや先進的な運転支援機能とともに、車両プラットフォームの共有化の可能性を模索していく予定であるとしています。

この提携により、大幅なコスト削減を実現し、将来のモビリティの機会に投資するためのリソースを解放することが可能になるとの見方をしています。

決算発表後におけるゼネラル・モーターズ社の株価の推移

ゼネラル・モーターズ社は2020/11/05のアメリカ市場開場前に決算を発表しました。

決算発表直後である11/05における同社株価の始値は、前日終値である35.26ドルから4.6%増加した36.89ドルとなっています。

その後も同社株価は上昇し、終値は37.17ドルとなっています。

同社株価が決算発表を受けて大きく上昇した要因として、アナリストらによる事前予想を大きく上回る好決算を発表したことが挙げられるでしょう。

前四半期決算では赤字を計上していたこともあり、同社の決算に対する市場の期待は低くなっていたため、それを良い意味で裏切る決算を発表したことは株価上昇の要因となったと言えます。

同社株価の今後の推移ですが、コロナパンデミックから自動車業績が想定よりも早く回復しており、今後も好調な業績を残すことができると考えられることから、株価も好調に推移すると考えます。

ただパンデミックの第2波が来るリスクを念頭に置いたうえで投資は行っていくべきだと言えます。

参考元:GM THIRD-QUARTER 2020 EARNINGS

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