【米国株動向】コロナワクチン完成後も上昇の可能性がある、成長銘柄3選

モトリーフール米国本社、2020年11月12日投稿記事より
11月の株式市場は値動きが荒く、大統領選の前の週は急落しましたが、その後は上昇しています(執筆時点)。
ファイザー(NYSE:PFE)とビオンテック(NASDAQ:BNTX)が新型コロナウイルスワクチン候補の後期臨床試験に関する中間解析を発表した後、株式市場は本格的に上昇を始めました。
独立データモニタリング委員会(IDMC)がワクチン候補に90%以上の有効性があると評価したことは、研究者の予想を上回るものでした。
リスクの高いグループの経過や効果が持続する期間など、まだ多くのデータ解析結果を待つ段階ですが、新型コロナウイルス大流行の長いトンネルの出口に光が見えたと考えられます。
残念なことに、これは在宅勤務関連銘柄にとっては悪材料とみられています。
ここで、新型コロナウイルスのワクチンができたとしても、まだ堅調を維持する可能性のある、高成長中の在宅勤務関連銘柄を紹介しましょう。
今回の中間解析データ発表を受けて、安値になったところで注目したい銘柄です。
ピンタレスト:ユーザーの購買に影響
ファイザーとビオンテックのニュースがあった11月9日、ピンタレスト(NYSE:PINS)株は下落しましたが、同社のモメンタムを阻むことにはならないでしょう。
ソーシャルメディアのピンタレストは、利用者の在宅時間が増えている状況に恩恵を受けていますが、新型コロナウイルス大流行以前にユーザー数の成長が鈍化していたわけではありません。
第3四半期の月間アクティブユーザー(MAU)数は4億4,200万と、前年同期から1億2,000万増となりました。新型コロナウイルスが大流行する以前の4年間、同社のMAUは年平均で30%成長していました。
革新的で人気の同社プラットフォームは、COVID-19に関係なく、注目を集めています。
ピンタレストの急速な成長の鍵の一つは、米国外のユーザーを惹きつける力にあります。
米国外のユーザー1人あたりの平均売上(ARPU)は、米国内のARPUと比べて大きく落ちますが、同社はこの2020年代に、ARPUを倍増する機会が何度もあることを示しています。
同社のEコマース・プラットフォームは急成長する力を持っています。
ユーザー(ピナー)は、自分の気になる製品や場所、サービスを自らポストしており、同社がピナーと、彼らの要望を叶える企業とを繋げることは的を射ています。
同社によると、ピナーの89%が、購入を検討する際のアイデアとしてピンタレストを利用しているということです。
【米国株動向】ピンタレスト決算が予想を上回り、株価が31%急上昇
スクエア:有望なCash App
フィンテック関連のスクエア(NYSE:SQ)も、ワクチンのニュースを受けて下落している銘柄です(執筆時点)。
パンデミックで現金の扱いが控えられ、キャッシュレス決済プラットフォームへの注目が集まりました。
新型コロナウイルス収束後も、キャッシュレス決済への関心は続くでしょう。
同社は、もともと中小企業がターゲットのPOSシステムで知られています。
新型コロナウイルス大流行以前の8年間で、スクエアのネットワークを経由した流通取引総額(GMV)は年平均49%増の1,062億ドルとなりました。
同社のPOSセグメントで注目すべきは、それがもはや中小企業のみをターゲットとしたものではないことです。
第3四半期にGPVの61%は、年間GPVが12万5,000ドル以上の企業(中〜大規模企業)が占めていました。
同セグメントのビジネスは加盟店手数料で成り立っているため、事業規模が大きいクライアントが増えるほど、スクエアへの売上が増える傾向にあります。
さらに目を見張るのが、同社のピア・ツー・ピア(P2P)決済プラットフォームのCash Appです。
同アプリは特に若者に人気があり、2017年末以来30ヶ月でCash Appのユーザー数は4倍以上の3000万となりました。
Cash Appの振替手数料、ビットコイン取引手数料、投資手数料、加盟店手数料がスクエアの売り上げとなります。
早ければ来年までに、同アプリはスクエアの主要収益源となるはずです。
ワクチン開発がどうなろうと、同社の勢いは止まらないでしょう。
オクタ:サイバー・セキュリティのサブスクリプション・モデル
11月9日月曜日、ウォール街は、オクタの将来を不安視しました。
従来の労働環境が消滅することはありませんが、クラウド関連への支出、特にクラウドベースの認証サービスを提供するオクタ(NASDAQ:OKTA)への支出が大きく減ることは考えにくいでしょう。
ここ数ヶ月間で、クラウド・セキュリティーは必要不可欠な存在となりました。
米国の経済状況にかかわらず、ハッカーやロボットは常に活動しています。
顧客はオンラインを利用し、従業員はリモート環境で働いているために、ビジネスは規模に関係なく、セキュリティ製品を必要とするようになるでしょう。
オクタのもう一つの強みは、本人確認に人工知能(AI)を利用していることです。
同社の機械学習技術のおかげで、サイバーセキュリティ・ソリューションは時間が経過するほど優れたものになり、危険をより効率的に検知できるようになります。
同社のサイバーセキュリティ・ソリューションの質は、新規顧客の獲得や、既存顧客のさらなるサービスの利用に重要な役目を果たしています。
同社のビジネスモデルは、サブスクリプションから成り立っていることも重要な点です。
サイバー・セキュリティのサブスクリプション・モデルは、高利益率と低解約率を目指して設計されています。
COVID-19のワクチンに関係なく、オクタには2020年代を通して、安定して2桁成長を遂げる可能性があります。
【米国株動向】ID管理サービスのオクタ、新たに250億ドル規模の市場機会を獲得
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