The Motley Fool

【米国株動向】ゼネラル・エレクトリックは再び軌道に乗った

モトリーフール米国本社、2020115日投稿記事より

総合企業ゼネラル・エレクトリック(NYSE:GE)の最新の決算報告からは2つの重要なポイントが分かります。

第一に、同社の2020年通期における産業関連部門のフリーキャッシュフロー(FCF)は、予想よりも良い内容になりそうだということです。

第二に、業務の改善の兆候が見られることです。

この2つのポイントは、GEに長期的な投資をするにあたって極めて重要です。

GEのフリーキャッシュフロー

第3四半期のFCFは5億1,400万ドルで、主要な航空部門の売上が39%減少したことを考えると相当に良い数字だと言えます。

GEのFCFは航空部門に大きく依存しています。実際、同部門は2019年に44億ドルのFCFを生み出しました。

同年の他部門のFCFは、ヘルスケア部門が25億ドルのプラス、再生可能エネルギー部門が10億ドルのマイナス、電力部門が15億ドルのマイナスでした。

第3四半期のFCFが予想を上回っただけでなく、経営陣は第4四半期のFCFが25億ドル以上になるというガイダンスを示しました。

今年1~9月のFCFが37億6,000万ドルのマイナスだったことを考えると、2020年通期のFCFは12億6,000万ドルのマイナスとなります。

これ自体は決して優れた業績ではありませんが、以前のアナリスト予想であるマイナス30億~40億ドルよりは大幅に改善しています。

事業運営の改善

短期的なキャッシュフローの見通しは良いニュースですが、投資家が本当に注目すべき点は、経営陣が特に非航空事業において実施してきた事業の業務改善です。

下の表は、電力、ヘルスケア、再生可能エネルギー部門で利益率が大幅に改善したことを示しています。

航空部門の低迷に市場が注目するのは当然ですが、民間航空市場の状況についてGEの経営陣が現在できることはほとんどないので、できることに注力する方が理にかなっていると言えます。

さらに、GEへの投資根拠は航空旅行の回復だけではありません。

同社には、電力と再生可能エネルギー部門の利益率を上昇させ、利益を増やすことができる大きなチャンスがあります。

両部門の利益率は主要な競合他社に遅れをとっており、ラリー・カルプ最高経営責任者(CEO)はその差を縮めようとしています。

第3四半期の良いニュースは、両部門が黒字化したことです。

同業他社のような1桁台半ばから後半の利益率に戻れば、数年後にはそれぞれ10億ドルのFCFを生み出すことも考えられます。

GEのセグメント 2020年第3四半期の利益 2020年第3四半期の既存事業増収率 2020年第3四半期の利益率 2019年第3四半期の利益率
電力部門 1億5,000万ドル 3% 3.7% (3.7%)
再生可能エネルギー部門 500万ドル 4% 0.1% (2.2%)
航空部門 3億5,600万ドル (39%) 7.2% 21.2%
ヘルスケア部門 7億6,500万ドル 10%* 16.8% 14.2%**

データの出所:ゼネラル・エレクトリックのプレゼンテーション。*米国政府へのベンチレーター納入を除くと3%増。**現在売却済みのバイオ医薬品事業を除いた比較可能な利益率。

再生可能エネルギーと電力

GEの決算説明会において、カロリーナ・ダイベック・ハッペ最高財務責任者(CFO)は、再生可能エネルギー部門の利益率の上昇は「対コスト生産性の向上、価格の改善、北米の陸上風力発電向け販売量の増加」によるものだと述べました。

同氏はまた、「陸上風力発電向け製品の納入量が過去最高近くに達している」という事実を強調しました。

同氏が言及した価格設定の改善は、単に数量を追うのではなく、収益性の高い案件を確保することへの注力が実を結んでいることを示しています。

風力発電や太陽光発電による発電量が世界的に増加していることは、GEの再生可能エネルギー部門にとって朗報であり、同部門に成長機会をもたらしています。

そのため、投資家は利益率上昇と成長の両方のストーリーがあると考えることができます。

しかし、再生可能エネルギーへのシフトは、GEのガスタービン事業の売上高の伸びが鈍化することを示唆しています。

そのため、電力部門の見通しはあまり楽観的ではありません。

カルプCEOは、大型ガスタービンの最終市場が将来的には年間25~30ギガワットに縮小することを示唆しています。

2015年の市場規模は約60ギガワットでした。

とはいえ、設備とサービスの利益率を改善する余地は残っており、その証拠にGEはそれを実現し始めています。

経営陣は、電力部門におけるプロジェクト実行と対コスト生産性が改善したと述べています。

電力部門には、再生可能エネルギー部門と同様に、利益率を改善し、再び大きなキャッシュフローを生み出す機会があります。

今後の展望

GEは、航空業界の長期的な将来を懸念する人にとっては、まだ避けるべき銘柄です。

しかし、電力や再生可能エネルギーのトレンドは改善しているため、数年後にはこれらの事業がプラスのFCFを生み出すことが見込まれます。

電力部門と再生可能エネルギー部門の貢献に加え、航空部門の回復とヘルスケア部門の堅調な業績を組み合わせると、GEは数年後に多額のFCFを創出する可能性があります。

そのため、忍耐強い投資家にとっては、GEは優れたバリュー株となり得る銘柄です。

【米国株動向】高配当と事業の安定性で注目すべき資本財3銘柄

フリーレポート配信

過去25年以上増配を継続した景気耐性のある配当貴族3銘柄、ファンダメンタルズが良好な配当銘柄2銘柄を紹介します。

欧米での感染再拡大の中、ディフェンシブな配当銘柄5銘柄紹介」はこちらからご覧ください。(メールアドレスの登録が必要です)

また、ツイッターやフェイスブックで最新情報を配信しております。

公式ツイッターアカウント公式フェイスブックアカウントをフォローする。

また、公式LINEアカウントの方では、投資初心者向けの情報を発信しています。
友だち追加

免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Lee Samahaは、記事で言及されている株式を保有していません。モトリーフール米国本社は、記事で言及されている株式を保有していません。
最新記事