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「GIGAスクール構想」は日本の株式市場にどこまで好影響を与えるか

出典:Getty Images

2019年に日本政府(文部科学省)は、児童生徒の学習の質の向上にICT(情報通信技術)環境を整備し、生徒一人に対し1台のデジタル端末の提供、校内Wi-Fiネットワークの整備の促進、そして学習と校務のクラウド化 する「GIGAスクール構想」を発表しました。

GIGAは「Global and Innovation Gateway for All」の略ですが、この構想が実現化すれば、学校教育は従来のものから大幅に近代化し、いろいろな可能性もでてくる事でしょう。

諸外国に比べて、日本の学校のIT環境の促進はだいぶ遅れていると思います。

このGIGAスクール構想が日本中の学校で実施されると、各学校は業者などにハードウェア、ソフトウェア、システムの設定などを発注する事になるでしょうが、今回ご紹介する銘柄は、その恩恵を受ける可能性のある企業です。

  • 内田洋行(東証1部:8057)
  • ベネッセ HD(東証1部:9783)
  • チエル(東証1部:3933)
  • 学研ホールディングス(東証1部:9470)

内田洋行

1941年設立の情報システム、教育システム、オフィス構築を手掛ける商社です。

教育ICT分野では教育機関への教材やコンテンツの製造・販売を行っており、ICT機器とシステムを揃えた特別教室「Future Lab」の導入実績や、約900タイトルのデジタル教科書や副教材ソフトを選んで利用できるコンテンツ配信サービス「EduMall」を運営していて、関連銘柄としての注目が集まっています。

ベネッセ HD

1974年設立の教育ビジネスを営む企業です。

有名な通信教育講座、「進研ゼミ」を運営する他、学校向け教育事業、学習塾、予備校、英語教室の運営を行っています。

学校で利用するタブレット端末に宿題やテストを配信するSaaS型クラウドサービスの「Classi(クラッシー)」というプラットフォームが注目されています。

チエル

1997年設立の教育用ソフトウェア、ネットワーク、システムの企画・開発、小学校から大学向けの授業改善に向けての学習システムの教材、教育機器、文房具の企画、開発、販売を主に行う会社です。

教育委員会560以上、高校、大学1,800校以上の導入実績があるという、講義支援システム「CaLaboEX」や画像転送システム「S600-OP」が注目されています。

クラウド教材の利用者は300万人を突破しています。

学研ホールディングス

1947年設立の学習塾などの教育サービスの運営、教育関連の雑誌や書籍の発行、保育用品などの製作販売を展開していて、「学研教室」を中心とした塾事業や幼稚園・学校に向けた教材・教具の製作と販売が有名な事業です。

2020年に悪化した新型コロナウイルスを受けて立ち上げた、「Gakken家庭学習応援プロジェクト」のもと、タブレット、スマートフォンで受講できるオンライン・ライブ授業「学研ネットスクール」の無料公開を4月15日から期間限定で開始するなど、今後も注目が集まりそうです。

日本政府の計画では、このGIGAスクール構想は当初、令和5年度までに推進する予定だったようですが、今回の新型コロナウィルス感染の影響により全国的な休校や、自宅待機でのオンラインによる学習の機会により、早期に整えようとする意見が高まっているようです。

2020年4月7日に政府により発表された緊急経済対策では、令和5年度を目標としていた生徒1人1台に端末を提供するという案を早めたかのように、GIGAスクール構想関連予算に約2,300億円を含むとありました。

連鎖的に受ける恩恵

GIGAスクール構想が全国の学校に完全に導入されれば、学校教育の内容や授業の方法も大きく変わっていく事でしょう。

多くの映像が見れたり、多くの知識や情報を簡単に手にする事ができるのはもとより、IT技術を利用した科学の実験やプログラミング学習など、従来の教育方法では出来ない事も可能となってくるでしょう。

それに伴い、いろいろな関連分野も発展していくでしょうし、上記の銘柄以外の分野の企業にも連鎖的に期待感が広まっていくのではないでしょうか。

そして、それらの教育方法が発展するにつれ、教室の運営方法も変っていく事でしょう。

ひょっとすると、授業は事前に録画されて製作された講義を聞くスタイルとなり、教室には”先生”と呼ばれる人はいなくなり、代わりに端末を管理する”端末オペレーター”になる可能性もあるでしょうし、なにより、コロナ騒動の時に話題になったオンライン受講が、義務教育の学校にも取り入られるかもしれません。

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免責事項と開示事項 記事の作者、小林貴之は、記事内で言及されている銘柄を保有してはいません。記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資アドバイスではありません。

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