The Motley Fool

優良配当株のカナディアン・ナショナル・レールウェイとユニオン・パシフィックの比較

出典:Getty Images

鉄道会社は参入障壁が高く、また高収益なことから、長期投資向きの銘柄と言えます。

ウォーレン・バフェットやビル・ゲイツが実際に投資している業界の一つでもあります。

米国の鉄道株銘柄としてはユニオン・パシフィック(NYSE:UNP)、ノーフォークサザン(NYSE:NSC)が鉄道株の投資先として有力でしょう。

しかし鉄道会社への投資を検討しているのなら、カナダの鉄道会社への投資も検討してみてはいかがでしょうか。

この記事ではカナダ最大の鉄道会社、カナディアン・ナショナル・レールウェイ(NYSE:CNI)と米国大手鉄道会社を比較していきます。

カナディアン・ナショナル・レールウェイ

同社はカナダのモントリオールに本社をおく鉄道会社です。

カナダ大陸を太平洋から大西洋まで横断し、メキシコ湾まで及ぶ鉄道を運営し、全長2万マイルを超える路線ネットワークを持ちます。

路線はカナダだけでなく米国内にもあり、5大湖周辺の都市を網羅しています。

さらに米国の中央を南に抜け、メキシコ湾まで達するルートも持っています。

北米の鉄道会社で太平洋、大西洋、メキシコ湾へアクセスできる路線ネットワークを持つのは同社の強みです。

直近四半期の実績

カナディアン・ナショナル・レールウェイは、10月20日に第三四半期の決算を発表しました。

  • 売上高…34.09億カナダドル(前年比-11%)
  • 営業利益…13.66億ドル(前年比-15%)
  • 純利益…9.85億カナダドル(前年比-17.6%)
  • 調整済みEPS…1.38ドル(-17%)
  • 稼働率…59.9%

2020年の第二四半期では配当は維持しましたが、自社株買いは停止しました。

ユニオン・パシフィック

ユニオン・パシフィックは米国に本社をおく鉄道会社です。

米国の西部を中心に路線を展開しており、西部では競合のBNSF社とユニオン・パシフィック社の2社が鉄道事業を主に担っています。

同社は全長3万マイルを超える路線ネットワークを持っています。

第三四半期の実績

ユニオン・パシフィックは、10月22日に第三四半期の決算を発表しました。

  • 売上高…49.19億ドル(前年比-11%):予想…49.60億ドル
  • 営業利益…28.8億ドル(前年比-12%)
  • 純利益…13.63億ドル(前年比-12%):予想…13.78億ドル
  • EPS…2.01ドル(前年比-9%) :予想..2.06ドル
  • 稼働率…58.7%

稼働率は58.7%と過去最高の四半期記録となりました。

下記では2019年の本決算の情報を使用し、収益性・財務健全性を比較していきます。

2社の収益性の比較

2社のEBITDAマージン

EBITDAマージンを比較することで、企業が生みだすキャッシュフローが売上高に対してどれくらいあるかがわかります。

大きいほど収益性が高いことがわかる指標です。EBITDAを売上高で割ることで計算できます。

カナディアン・ナショナル・レールウェイは49%、ユニオン・パシフィックは50%です。

どちらとも高いEBITDAマージンであることがわかり収益性が高い企業といえます。

また収益性に大きな差はあまりないようです。

2社のEBITDA/総資産平均

EBITDAを総資産で割った値の指標は、鉄道会社では資産に対し十分な利益を生成する能力を測定するのに役立つ指標です。

カナディアン・ナショナル・レールウェイは17%、ユニオン・パシフィックは18%となっています。

2社の財務健全性の比較

有利子負債 EBITDA 倍率

EBITDAで示される利益から生成する企業の能力で、負債をどの程度カバーできるかを示す指標です。

鉄道会社は事業の性質上多額の資金を必要とします。

この数値が低い会社は、事業から得られるキャッシュフローに比して借入などの有利子負債が少ないことを意味し、経営の安全性が高い企業といえます。

有利子負債 EBITDA 倍率はカナディアン・ナショナル・レールウェイでは2.02倍で、ユニオン・パシフィックは2.50倍です。

配当利回りとバリュエーション

予想株価利益率(PER)はカナディアン・ナショナル・レールウェイが28.87倍、ユニオン・パシフィックが23.98倍です。

執筆時時点ではカナディアン・ナショナル・レールウェイの予想配当利回りは1.67%で、ユニオン・パシフィックは2.06%です。

2020年の過去9ヶ月間におけるフリーキャッシュフロー(FCF)に占める配当の割合はどちらも35%ほどです。

しかし、カナディアン・ナショナル・レールウェイは2020 年はほとんど自社株買いを行っていないのに対し、ユニオン・パシフィックは30億ドルも自社株買いを行いました。

まとめ

鉄道は大型事業であり、資本面、顧客網から新規参入が非常に難しく、収益性や収益安定性も高いと言えます。

COVID-19の影響下でも両社とも配当を十分に賄えるほどのフリーキャッシュフローを創出しているのも、投資をする上で安心できる点です。

一見地味な銘柄ですが、こうした大手鉄道株式を長期保有することで、ゆっくりと資産を増えていくことが期待できます。

財務健全性の面で見れば、カナディアン・ナショナル・レールウェイが有利かもしれません。

しかし、本社がカナダであること、そして配当がカナダドルであること考慮し、投資を検討すると良いでしょう。

参考:

カナディアン・ナショナル・レールウェイ

ユニオン・パシフィック

フリーレポート配信

配当利回りが高く安定した値動きの株は、安定した配当収入をもたらし、株価の乱高下からストレスを受けずに、株を保有し続けることができます。また、多くの米国株は四半期毎に配当を支払うので、リタイヤ層に向いています。

リタイアメント層向けで注目の配当銘柄3選」はこちらからご覧ください。(メールアドレスの登録が必要です)

また、ツイッターやフェイスブックで最新情報を配信しております。

公式ツイッターアカウント公式フェイスブックアカウントをフォローする。

また、公式LINEアカウントの方では、投資初心者向けの情報を発信しています。
友だち追加

免責事項と開示事項 記事の作者、ろいどは、記事内で言及されている銘柄を保有してはいません。記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資アドバイスではありません。

最新記事