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盛り上がりを見せるオンラインカジノ、スポーツベッティングで注目すべき企業

出典:Getty Images

コロナの影響を最も大きく受けたセクターは、旅行(観光)・ホテル、飲食、エンタテインメントなどであったかと思います。

そして、今回取り上げるカジノ業界は、これら全てを含むセクターです。

ある意味、「不要不急」を代表するような業界なので、ロックダウンとそれによる人々の生活様式の変化(恒久的か一時的かはまだ分かりませんが)による業績への影響は非常に大きいです。

経済活動の再開に伴い、カジノのメッカ(Sin Cityとも呼ばれていますが)であるラスベガスは、6月4日に早くも再オープンしています。

もちろん、頻繁な消毒やソーシャルディスタンシングを確保できるような形での再開です。

かなり早い時期から再開したのですが、海外の旅行客がほぼゼロの状態で、国内旅行でラスベガスに来る人も限定的です。

引き続き非常に厳しい状況が続いています。

そのため、多くの上場カジノ会社は、配当をカットもしくは停止、自社株買いの停止、新規の借り入れなどにより、何とかキャッシュフローの確保をしています。

この業界が全体として、以前のような活況を取り戻すには、やはりコロナウィルスの蔓延の鎮静化、あるいは治療薬・治療法の確立とワクチンの製品化と普及が最大の条件になってしまいます。

オンラインカジノ・スポーツベッティングが盛り上がりを見せる

こうした中でも、新たな動きが出てきており、一部では注目に値する銘柄も出てきています。

コロナ禍で娯楽をだいぶ奪われてしまったこともあり、ギャンブルも含んだエンタテインメントを人々は少なからず求めています。

この業界で動いている新たな動きとは何でしょう?

それは、オンラインカジノ、特にスポーツベッティング(スポーツの結果を賭けの対象にするギャンブルです)です。

大リーグ(野球)、アメリカンフットボール、ゴルフ、テニス、など多くのプロフェッショナルスポーツが再開されています。

観客数は制限されていますが、スポーツベッティングでは、ゲームがありさえすれば、問題ありません。

そして、この時期にスポーツベッティングについて、合法化する州が増加しています。

米国では、ギャンブルは州レベルで合法・非合法が決められています。

合法のケースでも、特定地区に限ってのカジノ運営が許可されているケースが多いです。

オンラインカジノやスポーツベッティングも、リアルのカジノとは別で許可が必要になります。

それが、ここに来て合法化する州が増えて来ています。

そこには、州政府の経済事情の問題があります。

経済活動が全般に停滞化しているため、税収が大幅に減少することが予想されています。

更に、経済支援のための財政支出が急増しています。

現時点で、23週がスポーツベッティングをカジノもしくはオンラインにおいて合法化しています。

ヴァージニア州やテネシー州は、現在許可制のルールの策定中です。

そして合法化された23州のうち、18州では既にスポーツベッティングが開始されており、うち11州ではオンラインもしくはスマホのアプリでスポーツベッティングが可能となっています。

スポーツベッティングの先行企業と州の動き

この分野で先行しているのが、FanDuel(イギリス企業)と、ドラフトキングス(NASDAQ:DKNG)です。

ドラフトキングスは、Diamond EagleというSPAC(Special Purpose Acquisition Company、買収を目的とした会社)に買収されることで上場を果たした企業です。

こうしたスポーツベッティング、オンラインカジノの拡大の動きとコロナ禍での業績不振も相まって、従来型のリアルカジノの運営会社が、スポーツベッティングに関してパートナーシップを組んで取り組むという趨勢が出来上がって来ました。

スポーツベッティングのライセンスは、まずは従来型のカジノ業者に優先的に認められるようになっているケースが多いようで、従来型のカジノ業者は、スポーツメディアその他とパートナーシップを結んでこの分野に進出しようとしています。

例えば、ペン・ナショナル・ゲーミング(NASDAQ:PENN)はBristol Sportの36%の株式を取得し、Barstool sportsbookというアプリを、9月半ばにローンチしています。

また、エルドラド・リゾーツと7月に合併したばかりのシーザー・エンタテイメント(NASDAQ:CZR)は、チャンピオンズリーグやプレミアリーグなどのプロサッカー、テニスなどのスポーツベッティング企業(Bookmaker)であるWilliam Hillを$3.7bil(約3900億円)で買収すると発表しています。

MGMリゾーツ・インターナショナル(NYSE:MGM)も英国のGVC Holdingsとジョイントベンチャーを作ると発表しています。

スポーツベッティング、オンラインカジノを既に取り入れているニュージャージー州などで順調にこのビジネスが成長しています。

こうした例に触発されて更に合法化する州が増えることが期待されています。

NJ州は、先にも上げましたが、もともとアトランティックシティを有しており、カジノが認められていた州です。

コロナ禍で大きくカジノの売上は減っています。

一方で、NJのiGaming(NJ州のスポーツベッティング、オンラインカジノ)はリアルのカジノの売上の40%に相当するところまで成長しています。

アナリストは、NJ州のiGamingの年間売上が$1bil(約1,050億円)になると予想しているようです。

リアルのカジノの売上が大きく減少しており、元のレベルまで戻るのにかなり時間がかかると考えられていることを考慮すると、スポーツベッティング、オンラインカジノに対する期待は、業界だけでなく、新たな税収源として州政府の期待も大きいものとなっています。

オンラインカジノ・スポーツベッティングの関連銘柄

伝統的なカジノ銘柄というよりは、このスポーツベッティング、オンラインカジノにフォーカスして銘柄をいくつかご紹介していきたいと思います。

  • ドラフトキングス
  • ペン・ナショナル・ゲーミング
  • ランドカディア・ホールディングス
  • イースポーツ・エンターテイメント・グループ(NASDAQ:GMBL)
  • シンプリシティ・イースポーツ・アンド・ゲーミング(WINR)

なお、GMBL、WINRは、ベッティングの対象がeスポーツです。

また、従来型のカジノ業者として、このスポーツべッティング、オンラインカジノへの取り組みで期待できる銘柄としてボイド・ゲーミングを挙げたいと思います。

同社はラスベガスにもカジノを有するリアルカジノの運営業者ですが、同時にオンラインカジノも既に運営しています。

ラスベガスのカジノが再開され、コロナ禍の状況が改善して、人々がもっと自由に行き来できるようになれば、その恩恵も大きく受けることが期待されます。

ラスベガス・サンズ(NYSE:LVS)、MGMリゾーツ(NYSE:MGM)、ウィン・リゾーツ(NASDAQ:WYNN)などは、マカオなどアジアで2/3の売上、米国(ラスベガス)で1/3のイメージになっています。

マカオもラスベガスもまだまだ以前の状況に戻るには時間がかかりそうです。

マカオの回復が期待されるようになれば、一気に株価も回復する可能性もあります。

コロナの影響がどこまで続くかが、大きなポイントになります。

大型のカジノ銘柄はもう少し様子見で、それまでの間にスポーツベッティング、オンラインカジノ銘柄に注目するのが良いかもしれません。

免責事項と開示事項 記事の作者、松本義和は、記事内で言及されている銘柄を保有してはいません。記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資アドバイスではありません。

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