The Motley Fool

【米国株決算】バンク・オブ・アメリカの最新決算情報と今後の株価の推移

バンク・オブ・アメリカ社(NYSE:BAC)はアメリカに本社を置く、大手銀行・金融持株会社です。

全米と世界の40ヵ国以上の国々で事業を展開しています。

提供しているサービスとしては、預金口座、貸付、クレジットカード、証券仲介、保険と投資信託の販売のほか、加盟店向けカード決済サービス、企業・機関向け株式、債券引受、資産運用・管理、合併・買収アドバイスなどが挙げられます。

そのほかにも消費者向け不動産業サービスやグローバル資産・投資管理サービスも提供しています。

バンク・オブ・アメリカ社はJPモルガン・チェース社やウェルズファーゴ社、シティグループ社などと並んで4大米銀の一つとして数えられています。

本記事では同社の最新決算情報である、2020年第3四半期決算情報と今後の株価の推移などについて見ていきます。

決算発表前におけるバンク・オブ・アメリカ社の株価等のデータ

バンク・オブ・アメリカ社の2020年第3四半期決算は、2020/10/14のアメリカ市場開場前に発表されましたので、発表前日である10/13における同社株価の値動きについて見ていきます。

13日における始値は25.68ドルであり、その後は決算発表に向けて株価は軟調な推移をしており、終値は24.93ドルとなっていました。

同社株価が軟調な推移をした要因として、13日の寄り付き前に決算発表を行ったJPモルガン・チェース社やシティグループなどの影響を挙げられます。

これら企業の経営陣が米国経済のこれからを不安視する考えを示したことにより、金融関連銘柄が概ね軟調な推移をしました。

続いて同社株価の今までの値動きについて概観していきます。

2000年以降、同社株価は大きく上昇しており、2007年頃には55ドル前後の高値を記録していましたが、サブプライムローン問題やリーマンショックにより大幅に下落し、一時3ドル台にまで落ち込みました。

その後からコロナショック直前まで緩やかに上昇し、コロナショック以前の高値は35ドル前後となっていました。

コロナショックにより同社株価は一時10ドル台まで下落しています。

その後の株価の回復率は芳しくなく、現在の株価は20ドル台前半と低調であり、NYダウ工業株30種平均と比較してもその回復率は低い水準にあると言えます。

バンク・オブ・アメリカはS&P500の構成銘柄の一つであり、10/19時点での時価総額は2,055億ドルとなっています。

また米国の大手銀行と言えば配当水準の高さが魅力の一つであることが多いため、比較の意味も込めて同社の配当実績について見ていきます。

日付は権利落ち日を記しています。

  • 2020/09/03…配当:0.18ドル(配当利回り:2.97%)
  • 2020/06/04…配当:0.18ドル(配当利回り:2.93%)
  • 2020/03/05…配当:0.18ドル(配当利回り:3.20%)
  • 2019/12/05…配当:0.18ドル(配当利回り:2.17%)
  • 2019/09/05…配当:0.18ドル(配当利回り:2.37%)

直近の配当利回り実績は3%前後となっており、その他の米国大手銀行と比較すると、その水準はやや低いと言えるでしょう。

また9月権利落ち分の配当が増配のタイミングに相当していましたが、コロナ禍という状況下であり、増配は行われず、配当は据え置きとなっています。

しかしながらリーマンショックが終わり、配当金も年々増加していますので、コロナショックが収束すれば再び増配が行われる可能性があります。

バンク・オブ・アメリカ社の最新決算情報について

概要

バンク・オブ・アメリカ社が発表した2020年第3四半期決算の概要は以下の通りです。

  • 総売上高…203.36億ドル(前年同期比11%減)
  • 純利益…44.40億ドル(前年同期比16%減)
  • 希薄化後一株当たり利益…0.51ドル(前年同期比9%減)

総売上高は前年同期から11%減少した203.36億ドルとなっているほか、純利益は16%減少した44.40億ドルであり、減収減益となっています。

前四半期結果についても触れておくと、前四半期である2020年第2四半期決算における売上高は223.26億ドル、純利益は35.33億ドルとなっていますので、売上高は前四半期から減少しているものの、純利益は増加していることが分かります。

前四半期から売上高は減少しているにもかかわらず、純利益が増加している要因として挙げられるのが、貸倒引当金の減少です。

コロナショックによって信用コストである貸倒引当金が大きく増加していましたが、コロナショック発生直後と比較すると米国経済はある程度安定して推移していますので、貸倒引当金は減少しました。

貸倒引当金の減少傾向は、バンク・オブ・アメリカ社だけでなく、ほかの金融機関でも見られる動きになります。

またアナリストらによる同社業績の事前予想について見ていくと、売上高の事前予想は207.8億ドル、希薄化後一株当たり利益は0.49ドルとなっていましたので、同社の実際の業績はアナリストらによる事前予想を上回るものであったことが分かります。

同社CEOが決算短信で発表したコメントは以下の通りです。

発表した第3四半期決算は、当社のビジネスモデルの多様性、業界をリードする市場での地位とデジタル能力、そして責任ある成長へのこだわりを反映したものです。

同社のコンシューマー・バンキング事業は、資産の質が堅調に推移し、消費が回復したため、21億ドルの利益を計上することができました。

またウェルス・マネジメント事業は、お客様にタイムリーなアドバイスとガイダンスを提供する業界のリーダーである理由を改めて示し、グローバル・バンキング及びグローバル・マーケッツ事業は、お客様の資金調達、リスク管理、流動性の向上を支援することで、引き続き世界経済をサポートしていきます。

詳細

続いて同社決算をセグメント別に見ていきます。

まず、コンシューマー・バンキング部門の業績について見ていきます。同部門における業績の概要は以下の通りです。

  • 総売上高…80.39億ドル(前年同期比17%減)
  • 貸倒引当金…4.79億ドル(前年同期比48%減)
  • 純利益…20.52億ドル(前年同期比38%減)

コンシューマー・バンキング部門における総売上高は、前年同期から17%減少した80.39億ドル、純利益は38%減少した20.52億ドルとなっています。

総売上高の減少は、主に金利低下によるNIIの減少、サービス料の減少、及びクレジットカード利用の減少によるカード収入の減少が影響しました。

純利益に関しては、金利低下及び消費者手数料の低下、巡業院及び顧客の健康と安全を守るための対策に伴う営業費用の増加による影響を反映した結果の減益であるとしています。

貸倒引当金は、マクロ経済環境の改善及びクレジットカード残高の減少による引当金戻入れがあったことによって大幅な減少が発生しました。

前四半期における貸倒引当金は30.24億ドルでした。

続いてグローバル・ウェルス&インベストメント・マネジメント部門の業績について見ていきます。

同部門における業績の概要は以下の通りです。

  • 総売上高…45.46億ドル(前年同期比7%減)
  • 貸倒引当金…0.24億ドル(前年同期比35%減)
  • 純利益…7.49億ドル(前年同期比32%減)

総売上高は前年同期から7%減少した45.46億ドル、純利益は32%減少した7.49億ドルとなっています。

資産運用報酬が増加していたものの、NIIの減少が資産運用報酬の増加を上回ったため、売上高は7%の減少になりました。

続いてグローバル・バンキング部門の業績について見ていきます。

同部門における業績の概要は以下の通りです。

  • 総売上高…45.17億ドル(前年同期比13%減)
  • 貸倒引当金…8.83億ドル(前年同期比636%増)
  • 純利益…9.26億ドル(前年同期比56%減)

グローバル・バンキング部門における総売上高は前年同期から13%減少した45.17億ドル、純利益は56%減少した9.26億ドルとなっています。

投資銀行業務手数料が増加していましたが、投資銀行業務手数料の増加をNIIの減少が上回ったため、同部門における総売上高は13%減少しました。

また貸倒引当金は、旅行及びエンターテインメントなど、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた業界からの引当金繰入額が増加したことにより、前年同期比で56%減少しました。

前四半期における貸倒引当金は18.73億ドルであり、第2四半期と比較すると第3四半期における貸倒引当金は半分程度まで減少しています。

続いてグローバル・マーケッツ部門の業績について見ていきます。同部門の業績の概要は以下の通りです。

  • 総売上高…42.83億ドル(前年同期比11%増)
  • 純利益…8.57億ドル(前年同期比1%増)

グローバル・マーケッツ部門における総売上高は、前年同期から11%増加した42.83億ドル、純利益は1%増加した8.57億ドルとなっています。

総売上高ですが、販売及びトレーディング、投資銀行手数料、カード収入の増加に牽引され、11%の増加となっています。

決算発表後におけるバンク・オブ・アメリカの株価の推移

バンク・オブ・アメリカ社は2020年第3四半期決算を10/14のアメリカ市場開場前に発表しましたので、決算発表直後である10/14における同社株価の値動きについて見ていきます。

前日終値である24.93ドルに対して14日における同社株価の始値は24.37ドルとなっていました。

寄り付き後においても同社株価の下落は続き、また日中を通して株価は軟調な推移を続けたため、同日における終値は23.63ドルとなっていました。

同社株価が大きく下落した要因としては、アナリストによる事前予想を下回った総売上高が挙げられます。

同行の主な収益源である金利収入は、低金利によって圧迫されており、この状況は今後も続いていくと考えられています。

したがって同行の今後の業績の先行きを不安視する見方が強まり、株が売られ、株価が下落したと考えることができるでしょう。

最後に同社株価の今後の値動きについて見ていきます。

前述の通り、今後も低金利政策が続いていくため、金利収入が主な収益源であるバンク・オブ・アメリカ社にとって今後の雲行きは非常に怪しいものであると言わざるを得ません。

トレーディング収益を主な収益源としているゴールドマン・サックスなどは、コロナ禍のボラティリティが高い相場の好影響を受けていますが、バンク・オブ・アメリカ社は、トレーディング収益をあげるグローバル・マーケッツ部門の全体に対する収益比率が高いわけではありません。

したがって同社株価は今後も低調な推移が続いていき、20ドル台での推移が続いていくと考えることができます。

参考元:Bank of America earnings release Q3

フリーレポート配信

過去25年以上増配を継続した景気耐性のある配当貴族3銘柄、ファンダメンタルズが良好な配当銘柄2銘柄を紹介します。

欧米での感染再拡大の中、ディフェンシブな配当銘柄5銘柄紹介」はこちらからご覧ください。(メールアドレスの登録が必要です)

また、ツイッターやフェイスブックで最新情報を配信しております。

公式ツイッターアカウント公式フェイスブックアカウントをフォローする。

また、公式LINEアカウントの方では、投資初心者向けの情報を発信しています。
友だち追加

免責事項と開示事項 記事の作者、白紙は、記事内で言及されている銘柄を保有してはいません。記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資アドバイスではありません。

最新記事