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【米国株決算】ジョンソン&ジョンソンの最新決算情報と今後の株価の推移

ジョンソン&ジョンソン社(NYSE:JNJ)はアメリカに本社を置き、製薬、医療・ヘルスケア製品を提供している持株会社です。

事業領域としては、「バンドエイド」や「ジョンソン」、ベビー製品、目薬、鎮痛剤、胃腸薬などの一般用医薬品といった消費者向け製品を扱うコンシューマー領域、外科手術製品・印象検査機器・診断薬などを含み、医療機関向けの医療機器・医療関連製品などを扱うメディカル領域、使い捨てコンタクトレンズ「アキュビュー」などを扱うビジョンケア領域などがあります。

またジョンソン&ジョンソン社はウォーレン・バフェットが株式を保有しているバフェット銘柄でもあります。

本記事では、ジョンソン&ジョンソン社の最新決算情報である2020年第3四半期決算の内容と今後の株価の推移について見ていきます。

決算発表前におけるジョンソン&ジョンソン社の株価等のデータ

ジョンソン&ジョンソン社は、2020年第3四半期決算を2020/10/13のアメリカ市場開場前に発表しましたので、決算発表前日である10/12における同社株価の値動きについて見ていきます。

12日における同社株価の始値は151.60ドルであり、その後日中にかけて大きな値動きなどはなく、終値は151.84ドルとなっていました。

続いて同社株価の今までの値動きについて見ていきます。

2000年から2012年頃まではほぼ横ばいでの推移でしたが、2012年の後半から株価は上昇し、2018年には150ドル前後の高値を付けていました。

その後は150ドル前後を上限に横ばいでの推移をしていました。

コロナショックにより一時110ドル前後まで下落したものの、株価はすぐに回復しました。

その後は軟調な推移をしていましたが、7月ごろから再び上昇に転じ、現在の株価は150ドル前後で推移しています。

ジョンソン&ジョンソン社はNYダウ工業株30種平均とS&P500の構成銘柄の一つであり、10/16時点における時価総額は3,899億ドルとなっています。

つづいて同社の配当実績について見ていきます。日付は権利落ち日を記しています。

  • 2020/08/24…配当:1.01ドル(配当利回り:2.74%)
  • 2020/05/22…配当:1.01ドル(配当利回り:2.71%)
  • 2020/02/24…配当:0.95ドル(配当利回り:2.72%)
  • 2019/11/25…配当:0.95ドル(配当利回り:2.62%)
  • 2019/08/26…配当:0.95ドル(配当利回り:2.86%)

新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、混乱した世界経済ではありますが、しっかりと増配を行っており、配当利回りも2%台後半とS&P500の配当利回り平均を上回る配当利回り実績となっています。

配当狙いの銘柄として保有するのには心もとない配当利回りですが、同銘柄は堅調な株価の推移を続けており、ポートフォリオに組み込むヘルスケアセクター銘柄として候補に挙げることができるのではないでしょうか。

ジョンソン&ジョンソンの最新決算情報について

概要

ジョンソン&ジョンソンが発表した2020年第3四半期決算の概要は以下の通りです。

  • 売上高…210.82億ドル(前年同期比1.7%増)
  • 純利益…35.54億ドル(前年同期比102.7%増)
  • 希薄化後EPS…1.33ドル(前年同期比101.5%増)

売上高は前年同期から1.7%増加した210.82億ドルとなっており、純利益は前年同期から2倍以上も増加した35.54億ドルを達成しています。

アナリストらによる同社業績の事前予想では、売上高が202億ドル、non-GAAPベースの調整後EPSが1.98ドルとなっていました。

同社の実際の業績は売上高が211億ドル、non-GAAPベースの調整後EPSが2.20ドルとなっており、同社はアナリストらによる事前予想を上回る業績を残すことができました。

同社が決算短信で発表したコメントは以下の通りです。

当社の第3四半期の業績は、医療機器事業の回復が予想を上回ったこと、コンシューマーヘルス事業の成長、医薬品事業の継続的な強化により、ジョンソン&ジョンソン全体の堅調な業績とポジティブな傾向を反映しています。

また当社の世界クラスの研究開発チームは、COVID-19ワクチンの第3相臨床試験を進め、最高水準の透明性、安全性、有効性を維持するために、たゆまぬ努力を続けており、他の献身的なチームは、病院や患者さんが治療現場に戻る際に継続的なサポートを提供し、患者さんや消費者が必要とする医薬品や製品を確実に入手できるようにしています。

このような回復力のある考え方は、当社の戦略的能力と卓越した実行力と相まって、2020年の継続的な回復と2021年に向けた力強いモメンタムへの楽観的な見方を強めています。

詳細

続いて同社決算をより詳細に見ていきます。

まずセグメント別の業績について見ていきます。

セグメント別の売上高実績は以下の通りです。

  • コンシューマーヘルス部門…35.14億ドル(前年同期比1.3%増)
  • 医薬品部門…114.18億ドル(前年同期比5.0%増)
  • メディカルデバイス部門…61.50億ドル(前年同期比3.6%減)
  • 総売上高…210.82億ドル(前年同期比1.7%増)

コンシューマーヘルス部門の売上高は、前年同期から1.3%増加した35.14億ドルとなっていますが、買収及び事業分離の影響を除いた場合、主に海外の一般用医薬品を中心として新型コロナウイルス感染症の影響を含め、3.1%の増収となっています。

売上高の伸びは、米国ではチレノール系鎮痛剤及び消化器系製品、オーラルケア製品のリステリン洗口剤、スキンケア及びビューティー製品のOGX、バンドエイドなどの創傷ケア製品などの一般用医薬品が診療したことに牽引されました。

続いて医薬品部門ですが、売上高は前年同期から5.0%増加した114.18億ドルとなっており、買収及び事業分離の影響を除いた全世界の医薬品事業の売上高は4.7%の増加となっています。

これは多発性骨髄腫治療剤「ダラザレックス」、免疫介在性炎症性疾患治療剤「ステラーラ」、「イムブルビカ」などによって牽引されました。

またメディカルデバイス部門における売上高は、前年同期から3.6%減少した61.50億ドルとなっており、買収及び事業分離の影響を除いた場合、同部門の全世界における事業売上高は前年同期比で3.3%の減少となっています。

この減少は主に新型コロナウイルス感染症のパンデミックによる悪影響及び、それに伴う外科・整形外科・眼科などの各事業への医療処置の延期によるものであるとしています。

通年業績ガイダンス

続いて同社による同社業績見通しについて見ていきます。

同社は2020年4月及び7月にも通年ガイダンスを発表していましたが、今回も再び通年ガイダンスを訂正しており、その業績見通しが上方修正されました。

【通年業績予想(non-GAAPベース)】

収益見通し

  • 今回発表:812億ドル~820億ドル
  • 前回発表:799億ドル~814億ドル

希薄化後EPS

  • 今回発表:7.95ドル~8.05ドル
  • 前回発表:7.75ドル~7.95ドル

収益及びEPSの見通しは、前回発表より増加しています。

この業績見通しはアナリスト予想を上回る内容であり、今後のジョンソン&ジョンソン社の株価が上方に見直されやすくなると言えるのではないでしょうか。

決算発表後におけるジョンソン&ジョンソン社の株価の推移

ジョンソン&ジョンソン社は、2020年第3四半期決算を2020/10/13のアメリカ市場開場前に発表しましたので、決算発表直後である同日13日における同社株価の値動きについて見ていきます。

前日終値である151.84ドルに対して13日の始値は149.17ドルとなっており、2%ほど下落しています。

その後日中を通して軟調な推移が続いたため、終値は148.30ドルとなっていました。

アナリスト予想を上回る業績及び通年業績ガイダンスを発表することができたにもかかわらず、同社の株が売られ、下落した要因として挙げられるのが、同社が開発している新型コロナウイルスワクチンの試験中断でしょう。

ジョンソン&ジョンソン社は約6万人を対象にワクチンの試験を行っていましたが、試験の参加者に原因不明の病気が見られていたことで、試験を一時中断していました。

ただ同社が述べるところによれば、ワクチン開発過程におけるこのような中断は決して珍しいものではないとしているほか、同社はこのワクチンで大きな利益をあげようと考えているわけではないため、この試験中断が同社の業績に対して与える影響はそれほど大きなものにはならないと言えるでしょう。

ワクチンが開発されれば、新型コロナウイルス感染症パンデミックの先行きもある程度見えてくるため、同社の開発するワクチンの試験の素早い再開を期待しましょう。

また同社株価の今後の見通しですが、新型コロナウイルスワクチンの開発が大きなカギを握っていると言えるのではないでしょうか。

ワクチンの試験中断によって株価が大きく下落したため、同様にしてワクチンの開発が成功すれば、同社の株価も大きく上昇する可能性があります。

好決算及び予想を上回る業績見通しを発表したにもかかわらず、株価が下落したところを見ると、細かな業績よりもワクチンの開発という分かりやすいニュースの方が市場参加者を動かしているとみることができ、この事実は同社株価の値動きを考える際に頭の片隅に入れておく必要があると言えるのではないでしょうか。

参考元:JOHNSON & JOHNSON REPORTS 2020 THIRD-QUARTER RESULTS

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