The Motley Fool

【米国株決算】デルタ航空の最新決算情報と今後の株価の推移

デルタ航空社(NYSE:DAL)はアメリカに本社を置く、大手航空会社です。

アトランタを拠点としており、自社便および提携便を含め、世界中のネットワークで定期旅客便の運航と貨物輸送サービスを展開しています。

同社はスカイチームの創立メンバーであり、スカイチーム・アライアンスおよびコードシェア便を含み、世界の約100ヵ国、約500都市に運航しています。

スカイチームとは、メンバー19社による航空連合であり、加盟企業間で連携を取ることによって顧客に対して様々な特典を付与しています。

競合他社としては、アメリカン航空やサウスウエスト航空、ユナイテッド航空などが挙げられます。

本記事では、デルタ航空社の最新決算情報である2020年第3四半期決算と今後の株価の推移について見ていきます。

決算発表前におけるデルタ航空社の株価等のデータ

デルタ航空社の2020年第3四半期決算は、10/13のアメリカ市場開場前に発表されましたので、発表前日である10/12における同社株価の値動きから見ていきます。

10/12における同社株価の始値は32.68ドルであり、決算発表に向けて特に大きな値動きなどはなく、横ばいでの推移を続けていました。

同日の終値は32.65ドルとなっています。

続いて同社の今までの株価の値動きについて概観していきます。

2013年初頭頃から同社株価は上昇しており、2014年の終わり頃には50ドル前後まで上昇しています。

およそ2年間で株価は5倍になっていますので、その成長率は素晴らしいものであると言えるでしょう。

しかしその後は急激な上昇はなく、2015年から2020年の5年間で10ドルほどしか上昇しておらず、コロナショック直前の株価は60ドル前後となっていました。

とは言え、その間大幅な下落などはなく、堅調な推移であったと評価することができるのではないでしょうか。

気になるコロナショックによる下落ですが、発生直後は20ドル強であったものの、その後も軟調な推移をし、52週安値は17.5ドル前後と20ドルを下回っています。

執筆時においても同社株価の回復度合いは芳しくなく、低調な推移が続いていますが、9月以降は概ね30ドル台の株価を維持しています。

また航空銘柄は配当利回りも魅力の一つですが、前四半期から引き続き、同社は配当を停止しています。

同じ航空関連銘柄であるボーイング社(NYSE:BA)も配当を停止しており、航空業界の厳しさが伺えるのではないでしょうか。

デルタ航空社の直近の配当利回りについて見ていくと、最後の配当である2020/2/19権利落ち日分の配当利回りは5.99%となっていますが、これは上振れており、2019年の配当利回り実績としては2%台後半となっています。

高配当銘柄は株価が割安になっている際に買うというのが鉄則ですが、航空関連銘柄を今購入するのはオススメできません。

航空需要は近い将来回復すると思われますが、株式配当をいつ頃再開できるのか、あるいは株価がいつ頃どれくらいまで回復するのかを完全に予測することはできないからです。

新型コロナウイルス感染症の先行きも不透明ですので、しばらくは様子見した方が良いのではないでしょうか。

デルタ航空社の最新決算情報について

概要

デルタ航空社が発表した2020年第3四半期決算の概要は以下の通りです。

  • 営業収益…30.62億ドル(前年同期比75.6%減)
  • 営業損益…△63.86億ドル(前年同期比84.57億ドル減)
  • 純損益…△53.79億ドル(前年同期比68.74億ドル減)
  • 希薄化後一株当たり純利益…△8.47ドル(前年同期比10.78ドル減)

営業収益(Total operating revenue)は前年同期から76%ほど減少した30.62億ドル、純利益は前年同期から68.74億ドル減少し、53.79億ドルの赤字となっています。

アナリストらによる同社業績の事前予想では、売上高が31.1億ドル、non-GAAPベースの調整後一株当たり純利益は△3.03ドルとなっていました。

同社の実際の業績では、売上高が30.6億ドル、non-GAAPベースの調整後一株当たり純利益は△3.30ドルなので、アナリストらの事前予想を下回る決算を発表したことになります。

前四半期の業績は、売上高が14.68億ドル、純利益が△57.17億ドルとなっていましたので、前四半期よりも業績は改善されていると言えるのではないでしょうか。

この決算結果を受けて同社が発表したコメントは以下の通りです。

9月の四半期決算は、パンデミックが当社のビジネスに与えた影響の大きさを示していますが、より多くのお客様のご旅行が増え、当社の収益、財務状況などに漸進的な改善の道筋が見えてきています。

社員のケアや機材の簡素化、顧客体験の向上、ブランド強化などのために今行っている行動は、デルタ航空が新型コロナウイルス感染症収束後に回復することを可能にします。

新型コロナウイルス感染症のパンデミックという外的要因によって、同社の業績は著しく低下し、非常に苦しい状況下にあると言えます。

同社は新型コロナウイルス感染症流行に伴う現金流出が、来春まで続くとの見通しを示しており、また政府から支給を受けた雇用支援資金の残高は13億ドルであると明らかにしています。

9月時点では1日平均1,800万ドルの現金流出が発生しており、年内に止まるとの見通しを示していましたが、この現金流出が来年も続くと発表しています。

ただ1日当たりの現金流出額は次第に減少しており、12月時点では1日平均1000万-1200万ドルになるとの見方を示しています。

詳細

続いて同社決算をより詳細に見ていきます。

まずはセグメント別の営業収益です。

営業収益…30.62億ドル(前年同期比75.6%減)

  • パッセンジャー部門…19.38億ドル(前年同期比83.0%減)
  • カーゴ部門…1.42億ドル(前年同期比24.9%減)
  • その他部門…9.82億ドル(前年同期比2.2%増)

乗客の輸送などを行うパッセンジャー部門における収益は、前年同期から83%も減少し、19.38億ドルとなっています。

路線ごとの売上高について見ていくと、国内線での売上高は16.47億ドルで前年同期から79%の減少、国際線においては欧州向けなどの大西洋エリアでは94%減少して1.32億ドル、ラテンアメリカが86%の減少で0.97億ドル、アジアなどの太平洋エリアが91%減少した0.62億ドルとなっています。

前四半期におけるパッセンジャー部門の売上高は6.78億ドルとなっていましたので、今四半期では売上高が大幅に増加し、ある程度の回復が見られていると言えるでしょう。

また貨物輸送などを行うカーゴ部門においては、前年同期から25%減少した1.42億ドルとなっています。

前四半期決算での同部門の営業収益は1.08億ドルとなっていましたので、同部門に関しても回復が見られていると言えるでしょう。

その他部門の営業収益は前年同期から2.2%増加しており、9.82億ドルとなっていました。

決算発表後におけるデルタ航空社の株価の推移

デルタ航空は2020年第3四半期決算を2020/10/13のアメリカ市場開場前に発表しましたので、決算発表直後である10/13における同社株価の値動きについて見ていきます。

前日である12日における同社株価の終値は32.65ドルであったのに対し、13日における同社株価の始値は31.90ドルとなっており、2%ほど下落していました。

その後日中を通しても冴えない推移が続き、終値は31.79ドルとなっていました。

同社株価が下落した要因としては、同社が発表した2020年第3四半期決算が市場予想を下回る結果に終わったことが挙げられるのではないでしょうか。

続いて同社株価の今後の値動きについて見ていきます。

前四半期決算の際にデルタ航空社は業績の回復に2年ほどの年月がかかるとしていました。

パンデミックの状況次第ではさらに多くの年月がかかる可能性があります。

新型コロナウイルス感染症に対する治療薬や、ワクチンとして既存薬の転用は進んでいるものの、新薬の完成には未だ程遠いのが現状です。

未だ新型コロナウイルス感染症に対する大きな有効打は出てきておらず、先行きは未だ不透明であると言えるでしょう。

またwithコロナの世界において、リモートワークが普及しており、会議などもオンラインで行われる場面が増加しています。

コロナパンデミック収束後においても、旅行などによる航空機需要は大きく減ることは考えにくいですが、ビジネスなどによる航空機需要は減少する可能性があります。

またグローバル化に伴い、比較的堅調な推移をしてきた航空関連銘柄の株価も以前の水準にまで回復しない可能性も十分あると言えるでしょう。

したがってパンデミック収束後においてもデルタ航空社などの航空関連銘柄は冴えない推移をする可能性があり、投資先としての魅力は減少すると言え、今後も冴えない株価の推移が続いていくのではないでしょうか。

参考元:Delta Air Lines Announces September Quarter Financial Results

フリーレポート配信

過去25年以上増配を継続した景気耐性のある配当貴族3銘柄、ファンダメンタルズが良好な配当銘柄2銘柄を紹介します。

欧米での感染再拡大の中、ディフェンシブな配当銘柄5銘柄紹介」はこちらからご覧ください。(メールアドレスの登録が必要です)

また、ツイッターやフェイスブックで最新情報を配信しております。

公式ツイッターアカウント公式フェイスブックアカウントをフォローする。

また、公式LINEアカウントの方では、投資初心者向けの情報を発信しています。
友だち追加

免責事項と開示事項 記事の作者、白紙は、記事内で言及されている銘柄を保有してはいません。記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資アドバイスではありません。

最新記事