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【米国株動向】10月に注目すべき人工知能関連の3銘柄

モトリーフール米国本社、2020105日投稿記事より

人工知能(AI)はテクノロジーの中でも急成長している分野です。

調査会社IDCによると、AI(ハードウェア、ソフトウェア、およびその上に構築されたサービス)に対する世界の支出は、今年は1,500億ドルを超え、2024年までには3,000億ドルを超えると予想されています。

しかし、単独で採算が取れるAI専業銘柄はほとんど存在せず、投資家がハイテク企業の損益計算書で「AI収入」という項目を見ることはないでしょう。

むしろ、AIは既存の業務に組み込まれ、組織の効率化に活用されています。

それでも、AIの成長に投資することは可能です。

半導体メーカーのマーベル・テクノロジー・グループ(NASDAQ:MRVL)、グーグルの親会社であるアルファベット(NASDAQ:GOOGL)(NASDAQ:GOOG)、法人向けソフトウェア会社セールスフォース・ドットコム(NYSE:CRM)の3社を詳しく見てみましょう。

1. マーベル

全てのソフトウェアやデジタルサービス技術と同様に、AIは基本要素である半導体から構成されます。

AIのハイエンドで複雑な演算プロセスには、高速な処理速度、大量のデータを迅速に移動する能力、電力効率の高さを併せ持つチップが求められます。

マーベルはまさにそれを実現しており、顧客のニーズの進化に合わせて新たなビジネスを獲得しています。

同社は、データセンター、5G無線ネットワーク機器、自動車メーカー、その他の産業機器向けに多様なチップを設計しています。

同社は、ソフトバンクが所有するアーム・ホールディングス(半導体メーカーのエヌビディア(NASDAQ:NVDA)が400億ドルで買収予定)の設計に基づき、クラウドコンピューティング用のデータ処理ユニット(DPU)を開発するリーダー的存在でもあります。

エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は、コンピューティングの未来にとってのDPUの重要性を指摘しています。

フアン氏のビジョンによれば、旧来の中央演算処理装置(CPU)は汎用プロセッサー、画像処理半導体(GPU)は演算の加速、DPUは大量のデータの移動・管理の役割を果たすといいます。

そして、この最後のタイプの半導体が、クラウドサービスプロバイダー、自動運転車や先進運転支援システムの設計者、新しいモバイルネットワークインフラストラクチャーの開発者向けの新しいビジネスをマーベルが見つけるのに役立っているのです。

エヌビディアとアームの提携がマーベルにどのような影響を与えるかは未知数です。

買収が成立したとしても、世界中の多くの規制上のハードルをクリアする必要があるため、かなりの時間がかかると思われます。しかし、一方でマーベルは力強い成長を遂げています。

2020年上半期の売上は8%増加しており、第3四半期にはさらに13%の増収が見込まれます。

同社の株価は、過去12カ月のフリーキャッシュフロー(FCF)売上から現金営業費用と設備投資費を差し引いたもの)に対する株価FCF倍率65倍、同期間の利益に対する株価収益率(PER)19倍となっています(執筆時点)。

この成長著しいAIハードウェア企業は価値があるように見えます。

2. アルファベット

AIは、グーグルと親会社アルファベットが提供するほとんどのサービスの中核をなしています。主要な収入源である広告は、2020年第2四半期の売上の78%を占めます。

インターネット検索をベースにしたさまざまなサービス(全て広告事業の一部)にはAIが組み込まれており、ユーザーに関連情報を提供するとともに、広告主にも知見をもたらしています。

広告以外にも、グーグルの急成長セグメントであるグーグル・クラウド(第2四半期の成長率は43%)は、ドキュメントやスプレッドシートのようなシンプルな生産性向上ツールから、ソフトウェア開発やデータ分析ツールのようなより複雑なサービスまで、AIによって向上した無数のサービスを顧客に提供しています。また、ハードウェア面では、スマートフォンとタブレットの「ピクセル」、スマートスピーカーやスマートディスプレイ、スマートホーム機器「ネスト」などの全てにグーグル・アシスタントが搭載されています。

グーグルはこうした収益性の高い事業を、AI研究やその上に構築された新しいサービスに投資するために利用しています。これらのプロジェクトは、量子コンピューティングから自動運転車のウェイモのようなスタートアップまで多岐に及びます。

こうした研究は現在、大幅な赤字を計上しており、「その他の事業」セグメントの第2四半期の売上はわずか1億4,800万ドル、営業損失は11億2,000万ドルでした。

しかし、利益を減らす実験的な試みに加え、新型コロナウイルスによるロックダウンのピークが重なっても、インターネット検索業界のリーダーである同社はほとんど打撃を受けませんでした。

総営業利益は75億7,000万ドルで、営業利益率20%の企業としては上々です。

さらに、グーグルは1,170億ドルのネットキャッシュを保有しており、手元現金は潤沢です。過去12カ月の実績FCFに基づく株価FCF倍率は35倍と割高ですが(執筆時点)、AIや関連技術の長期的な成長に賭けたい投資家にとっては十分な価値があると筆者は考えています。

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3. セールスフォース

顧客関係管理と全般的なデジタルトランスフォーメーション用のソフトウェアを開発するセールスフォースもまた、サービス全体にAIを組み込んだプラットフォームです。

同社のAI「アインシュタイン」は、ユーザーによる顧客のニーズの予測、マーケティング戦略の立案、組織のデジタルデータの統合による新しいアプリやサービスの構築に役立ちます。

巨大な法人向けソフトウェアプラットフォームであるセールスフォースはタイムリーな新機能を追加しています。

最近では、ワーク・ドット・コム(パンデミック時に組織が安全に仕事に復帰できるように設計されたソフトウェアスイート)の用途を拡大し、ワクチンの製造、配布、投与を支援しています。

また、通信、メディア、エネルギー・公益事業、公共部門の組織向けの新しいクラウド製品も発表されました。

これらは全て、過去10年間で毎年平均20%以上の売上成長を達成してきた同社の絶え間ない進歩の上に築かれています。

20%を超える成長は今年も続くとみられ、経営陣は少なくとも前年比21%増の207億ドルの売上を予想しています。

セールスフォースは、マイクロソフトの生産性向上ツールが過去数十年の間に必需品となったように、急速に企業の新たな定番ソフトウェアサービスになりつつあります。

最近の株価は史上最高値を10%強下回る水準にあります。

パンデミックの間の多額の支出を反映し、過去12カ月実績株価FCF倍率は65倍です(執筆時点)。

割高ではありますが、プレミアムの高さにはそれなりの理由があります。

筆者は引き続き、このAI対応ソフトウェアのリーダー的存在である銘柄に注目しています。

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免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。アルファベットのエグゼクティブであるSuzanne Freyは、モトリーフール社の取締役会メンバーです。元記事の筆者Nicholas Rossolilloは、アルファベット(C株)、エヌビディア株、セールスフォース・ドットコム株を保有しています。Nicholas Rossolilloの顧客は、記事で言及されている株式を保有していません。モトリーフール米国本社は、アルファベット(A株)、アルファベット(C株)、エヌビディア株、セールスフォース・ドットコム株を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は、ソフトバンク株を推奨ています。
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