【米国株動向】ビル&メリンダ・ゲイツ財団が投資する新型コロナウイルスワクチン関連4銘柄

モトリーフール米国本社、2020年9月24日投稿記事より
マイクロソフトの共同創業者であるビル・ゲイツ氏と妻のメリンダ氏は数十年前から感染症対策を積極的に支援しており、1994年以降、ビル&メリンダ・ゲイツ財団を中心とする複数の慈善団体に総額450億ドル以上を寄付してきました。
同財団は新型コロナウイルスのワクチン開発を資金面で支援していますが、製薬会社に対して単に資金援助をしているのではなく、一部の企業に対して投資もしています。
ビル&メリンダ・ゲイツ財団が投資するワクチン関連銘柄とはどのような企業なのでしょうか。
ファイザー
ビル・ゲイツ氏はCNBCのインタビューの中で、「全てが完璧に進み、10月末までに緊急使用許可を申請できるワクチンがあるとしたら、ファイザーだけだ」と述べ、新型コロナウイルスワクチンの開発競争においてファイザー(NYSE:PFE)が優位に立っているとの見解を表明しました。
ゲイツ財団は2002年からファイザー株を保有していますが、当初は薬剤と注射器が一体になった注射式避妊薬のサヤナ・プレスを途上国の女性の安価な選択肢として普及させることが主な目的でした。
ファイザーが新型コロナウイルスワクチンのリーダーであることは間違いなく、同社は10月中に、ビオンテック(NASDAQ:BNTX)と共同開発したワクチン候補のBNT162b2について後期臨床試験の初期結果を発表する見通しで、全てがうまくいけば米国で使用される初の新型コロナウイルスワクチンとなる可能性があります。
ビオンテック
ゲイツ財団はドイツのバイオ医薬品企業であるビオンテックの株式も保有しています。
最初に投資したのは2019年9月で、当初はエイズウイルス(HIV)や結核の感染を予防するためのワクチンや免疫療法の開発を支援することを目的に5,500万ドルを投資しましたが、出資額が1億ドルに引き上げられる可能性も示唆されていました。
同社は今年に入って新型コロナウイルスワクチンとしてBNT162の開発に着手し、3月にファイザーとの提携を発表した時には既にかなりの成果を挙げていました。
キュアバック
キュアバック(NASDAQ:CVAC)もドイツのバイオ企業で、ゲイツ財団は2015年に同社に5200万ドルを出資した他、これとは別にメッセンジャーRNA(mRNA)をベースとした複数のワクチン開発プロジェクトに資金提供することで合意しました。
同社は2020年8月にナスダックに上場した企業で、現在は新型コロナウイルスワクチンの初期臨床試験を行っています。
ヴィル・バイオテクノロジー
ゲイツ財団はヴィル・バイオテクノロジー(NASDAQ:VIR)の設立初期からの主要株主の一つで、「HIVおよび結核を予防する安価で入手し易いワクチンの開発を支援することと、感染症の分野で新たな提携を結ぶこと」が当初の目的でした。
同社は先日、新型コロナウイルスをターゲットとした抗体治療をめぐり、グラクソ・スミスクラインとの共同で第2/3相臨床試験を開始しました。
年内には、新型コロナウイルスに関する別の抗体治療であるVIR-7832について第2相試験に入る見通しで、VIR-7832は感染を防ぐワクチンとして使用される可能性があります。
同社はさらに、新型コロナウイルスをターゲットとした吸入療法についても前臨床試験を行っています。
この中で最も有望な投資先は?
ここで挙げた4社はいずれも長期的に勝ち組になる可能性がありますが、中でも新型コロナウイルスワクチンの開発で大きくリードしているファイザーとビオンテックが特に有望と思われます。
リスクを回避するなら、新型コロナウイルスワクチン以外にも多くの製品を持つ大手製薬会社のファイザーが最善の選択肢かもしれません。
【米国株動向】ビル・ゲイツ氏が考える、新型コロナウイルスワクチン候補で先頭に立つ企業
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