The Motley Fool

「国策」に賞味期限はあるのか

今月、内閣総理大臣の交代がありました。

施政者が代われば、その施策も変わるのが一般的です。

「デジタル庁創設」などの「菅色」めいたものも聞こえてきています。

「国策に売りなし」というマーケットの格言のようなものがあります。

文字通り、「国が行おうととしている政策によって追い風を受ける株は買うべし」といったような意味で、経済対策や政権交代時によく謳われます。

今がまさにそういうフェーズかもしれません。

実際そのようなプライスの動きをする銘柄はあり、例えば人口減少を背景とした子育て支援はおなじみの話題で、たいてい保育園を運営する企業や子供用品を扱う企業、幼児教育を営む企業の株価が上昇します。

ですが、いったい「国策」の賞味期限はどれぐらいなのか、考えてみたことがあるでしょうか?

チャートは、保育園運営を営むJPHD(2749)の10年の株価推移です。

出所:日本経済新聞社website

1~2年に一度ぐっとプライスが上がっている局面があります。

2013年初頭は政権交代に伴ういわゆる「アベノミクス」相場が株価上昇をアシストしていると思うので、例外としましょう。

次の山は2016年です。

このときは安倍政権が「一億総活躍社会」を掲げて、女性の就業率を向上させるために、子育て支援に注目が集まったタイミングで、この銘柄物色された結果株価が上昇しました。

しかしながら、現在に至っても少子化問題や労働力不足が解消されたわけではなく、保育園の需要が減っているわけではないのに、チャートは右肩上がりではありませんし、むしろ1か月程度で株価は戻っていることが多いように見えます。

近年、保育士不足で思うように事業展開できなかったことによって、業績が思うほど伸びなかった可能性は考慮すべきではあります。

とはいえ、喉元過ぎれば熱さを忘れるとでも申しましょうか。

「国策」と呼ばれるようなものでも、マーケットへの影響を考察すると息が長くないものも少なくないように感じます。

施策を謳うことはできても、行政が行うことは結果を出す、または結果が明らかになるまでには時間がかかることが多く、結果的に息切れしてしまうことが多いのかもしれません。

むしろ頻繁に謳われる「国策」で追い風を受けていると考えられる銘柄に関しては、その賞味期限が短いと考えられる場合、安いところで買っておいて、「国策」が謳われたときに利益確定するような付き合い方をすることがストラテジーになりそうです。

一方、自治体システムを2025年までに統一化するという菅総理のコメントは、これから4年ぐらいのスパンで取り組まれそうなことですし、日本全国約1700の地方自治体が関係することですので、規模も大きいですし時間もかかりそうですから、前述した「子育て支援」と比較すると少し息が長いテーマになりそうだなと感じます。

個人的には頻繁には耳にしない「国策」に着目しています。

災害対策や道路、橋、トンネル、水道管といったインフラの整備です。老朽化しているものが少なくありません。

国が実施するもの、地方自治体が実施するものさまざまですが、財源の問題こそあれど、遅かれ早かれ着手する必要があるものが少なくないでしょうし、息が長いテーマだと考えています。

建設・土木はオールドエコノミーかもしれませんが、われわれの日常生活にはいつの時代も切り離せない存在です。

「国策に売りなし」は一時的には正解かもしれませんが、実はマーケットにおける賞味期限はその「国策」によって異なり、短い場合があることも念頭に置き、投資のテーマにするときは投資の期間を十分に吟味する必要がある、が今回の結論です。

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