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【米国株動向】ティックトックの成長力はフェイスブックとスナップチャット以上

モトリーフール米国本社、2020914日投稿記事より

中国のバイトダンス(北京字節跳動科技)の動画投稿サービスであるティックトック(TikTok)は、たった4年間で月に8億人以上のアクティブユーザーが利用する世界有数のソーシャルメディアアプリに成長しました。

しかし、個人情報の取り扱いや中国政府との関係について懸念が生まれると、外交関係の緊迫化と相まって、6月にインドでティックトックの利用が禁止されました。

米国のトランプ政権も、9月20日までに運営上の改善がなければ、同アプリの利用を禁止するとしています。

バイトダンスは米国事業売却に向けてマイクロソフト(NASDAQ:MSFT)、ウォルマートと交渉を行っていましたが、最近になってマイクロソフトとの交渉を打ち切り、オラクル(NYSE:ORCL)との提携に傾きました。

しかし、提携案はまだ米政府に承認されておらず、中国政府は人工知能(AI)技術を利用したアプリへの新規制を設けることで、事業の売却を阻止しようとしています。

バイトダンスの米国事業は加熱する米中貿易紛争に巻き込まれた形となっていますが、ティックトックがダメージを受ければ、成長力で劣るフェイスブック(NASDAQ:FB)、そしてスナップ(NYSE:SNAP)のスナップチャットなどが恩恵を受ける可能性があります。

成長力の差

通信大手のベライゾン(NYSE:VZ)が最近行った比較調査によると、ティックトック、フェイスブック、その傘下のアプリであるホワッツアップとインスタグラム、スナップチャットの過去3四半期における推定日次ダウンロード数の推移は、以下の通りです。

フェイスブックは2019年第3四半期の180万件から2020年第1四半期の270万件へ増加、ホワッツアップは同期間に210万件から280万件へ増加、インスタグラムは130万件から170万件へ増加、スナップチャットは80万件で横ばいに推移した一方で、ティックトックは200万件から350万件へ大幅に増加しました。

ベライゾンのデータは、ティックトックがインド政府とトランプ政権の標的となった際に成長力で他の4アプリを上回っていたことを、はっきりと示しています。

ティックトックの利用禁止がファイスブックやスナップを助ける可能性

投資銀行のパイパー・ジャフレーが米国の10代の若者を対象に行った最近の調査では、仲間との交流によく利用すると回答した割合は、インスタグラムが85%でトップでした。

以下、スナップチャットが82%、ティックトックが62%、ツイッターが41%で続き、フェイスブックは34%にとどまりました。

短い動画を投稿できるティックトックの利用が米国で全面禁止となれば、同様の機能「リールズ」を新たに追加したインスタグラムや、類似の「スナップマップ」機能を備えるスナップチャットに、ユーザーの一部が流れる可能性があります。

一方、ユーザーの年齢層が高めのフェイスブックや、主として短いメッセージのやり取りに利用されるホワッツアップは、それほど大きな恩恵を受けられないかもしれません。

オラクルとの提携により現状維持も

ティックトックとオラクルの提携案の詳細は明らかになっていませんが、オラクルが米国でのアプリとユーザーデータの管理を担う内容と思われます。

この提携により、オラクルのクラウド事業は強化され、アプリについてのセキュリティ上の懸念も解消される可能性があります。

しかし、オラクルは必ずしも、中核とする企業向け市場以外で積極的な拡大攻勢に出ようとしているわけではありません。

提携が成立すれば、ティックトックは他のアプリとの競争に大きな変化をもたらすことなく、従来通り米国での運営を続けることになりそうです。

【米国株動向】オラクルとウォルマートのティックトック取引について知っておくべき5つのこと

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免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。マイクロソフトの子会社LinkedInの従業員であるTeresa Kerstenは、モトリーフール米国本社の取締役会メンバーです。Randi Zuckerbergは、フェイスブックのマーケティング開発部の元ディレクターおよび元スポークスウーマンであり、マーク・ザッカーバーグCEOの姉です。Randiはモトリーフール社の取締役会メンバーです。元記事の筆者Leo Sunは、フェイスブック株、スナップ株を保有しています。モトリーフール米国本社は、フェイスブック株、スナップ株、マイクロソフト株を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は、マイクロソフト株のオプションを推奨しています(2021年1月の85ドルのロング・コール、2021年1月の115ドルのロング・コール)。
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