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好決算フィンテック株「ペイパル」と「スクエア」を比較する

ペイパル(NASDAQ:PYPL)とスクエア(NYSE:SQ)、両社共にデジタル・モバイル決済サービスを展開している米国のフィンテック企業ですが、今回は両社の直近の四半期決算と企業の特徴、フィンテックと暗号通貨の関係についてお話ししていきます。

直近の四半期決算動向

ペイパルの四半期決算は予想以上に良かったです。

EPS(1株利益)予想0.88ドルに対して1.07ドル、売上高予想49.9億ドルに対して52.6億ドル、またデイリーアクティブユーザー数は+40%と躍進しています。

またペイパル傘下の決済アプリ「Venmo(ヴェンモ)」がコロナ下におけるタッチレス決済であったことからニーズを集めることとなり、Venmoを使用した給与のダイレクト振込の普及が進められています。

スクエアの四半期決算も予想以上に良かったです。

EPS(1株利益)予想−0.05ドルに対して0.18ドル、売上高予想11.3億ドルに対して19.2億ドルと好調でした。

スクエアといえば決済サービスを展開していますが、決済アプリである「Cash App」の売上高も右肩上がりで成長しています。

このようにペイパル、スクエア、どちらの四半期決算も予想以上に好調でした。

ペイパルとは

米国のフィンテック企業のなかで最も老舗企業の1つがペイパルです。

創業は1998年。その後2002年にeBAYに買収されましたが、2015年に再び分離独立しています。

老舗企業ではありますが、GAFAなどのハイテク企業や新型コロナによるネット販売の増加により、ペイパルも大きく成長しています。

ペイパルの特徴として従来のデジタル決済に加えて、2013年に「Venmo」を約80億ドルで買収したことで「個人間送金サービス(P2P)」が拡大していることです。

地域別の売上構成比としては米国53%、海外47%です。

ペイパルのビジネスモデルは決済サービスであるため、ユーザー数と売上は比例しています。

また2020年の新規ユーザー数は7,000万口座と予想されており、さらなる増収増益が見込まれています。

スクエアとは

スクエアとは「スクエアリーダー」というクレジット決済端末を使用した決済インフラ企業です。

小売店や飲食店など、主に中小企業や個人事業主などを対象にスクエア端末が幅広く導入されています。

スクエアが登場するまで、クレジット決済は銀行等の厳しい審査をクリアしなければならず、導入したくても出来なかった業者にとってとても助かる事業ではないでしょうか。

またスクエアはただの決済ツールに留まらず、在庫管理や勤怠管理など様々な仕組みを導入することで、いかに継続利用してもらうか、しっかりとアップデートしているのも事業としての強みです。

スクエアの決算アプリ「Cash App」は現在350万人のアクティブユーザーを抱えており、売上高も高成長を続けています。

両社の強みと注意点

両社の強みを考察する際に、米国のビジネスモデルを知ることが大切です。

米国はGAFAなどの世界的なハイテク企業がある一方、大半(全体の90%)がスモールビジネスを展開しています。

そういった零細企業の手助けとなる付帯サービスを提供しいてるのがペイパルとスクエア なのです。

ただしスクエアの場合、国際決済する機能がないことは注意が必要です。

スクエアとペイパルがどのような成長曲線を辿るのか、それは人々の暮らし、コロナ後の社会、ドル支配が続くのか、そういった世界経済に対しての米国の立ち位置によって変容していくかも知れません。

いずれにせよ長期で見れば、安定した収益システムである「トランザクションフィー(送付手数料)」を持つ両社は安定した利益を継続し、売上高も成長していくことが予想されます。

おわりに フィンテックと暗号通貨が近づいている

フィンテックアプリを展開しているペイパルとスクエア。現在、両社は大きな転換点に立っています。

そのキーワードになるのが「暗号通貨」です。

ペイパルはユーザー約3億2,500万人に向けて暗号通貨を直接売買できるサービス構築の準備を進めており、暗号通貨を直接販売しようとしています。

販売する際はペイパル傘下の個人送金アプリVenmo(ベンモ)を使って、直接購入できるようにするようです。

またツイッターはすでに自社決済アプリ「Cash App」によるビットコイン販売を開始しており、このアプリを使った ビットコイン売上高は約3億6,000万ドル規模へと育っています。

今後、ブロックチェーン技術が進化することによって、通貨のデジタル化のスピードが加速することは既定路線なのです。

また近年、ペイパルやスクエアだけでなく、オンライン決済サービスを展開するユニコーン企業のストライプ(未上場)が躍進するなど、今後もどこが業界のリーディングカンパニーになるのか、目が離せない展開が続きそうです。

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免責事項と開示事項 記事の作者、鈴木林太郎は、記事内で言及されている銘柄を保有してはいません。記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資アドバイスではありません。

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