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【米国株動向】株式市場のバブル:投資計画にあたっては株式市場の過熱感を考慮に入れることが重要

モトリーフール米国本社、2020914日投稿記事より

株式市場は新型コロナウイルスの世界的流行とそれに伴うシャットダウン(都市封鎖)、雇用ショック、世界的な景気の先行き不透明感などを物ともせず、上昇し続けています。

ウォール・ストリート・ジャーナル紙の最近の報道によれば、S&P500企業の12カ月実績PER(株価収益率)は25.6倍ですが、予想PERは3年に及ぶ相場低迷が始まった2000年以来の高水準にあります。

さらに懸念されるのは、株価上昇が一握りの銘柄(主にハイテク銘柄)に依存していることです。

今年は相場上昇の偏りが拡大

投資家はパンデミックの中で成長性を備えた銘柄に殺到しています。

その好例がズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(NASDAQ:ZM)です。

株価はここ1週間ほどで反落していますが、過去6カ月間で見ると200%を上回る上昇を演じており、通期予想PERは約165倍に達しています。

実際の業績と市場の観測との乖離を示す最も典型的な例がテスラ(NASDAQ:TSLA)です。

株価は最近の調整局面を経た後でも338%上昇しています。

時価総額は3,420億ドルに上るのに対して、6月末時点の純資産は98億5,000万ドルにすぎません。

しかも、このまま順調に進めば通期でようやく小幅な黒字へと転換できる可能性がある、という状況です。

経済環境に注目

現在、景気刺激策とファンダメンタルズの間で綱引きが展開しています。

(低金利などの)景気刺激策の実行によって、投資家は株式以外に大きな成長性を見つけるのが難しいことから、リターンを見出すため株式市場内の一握りのグロース銘柄に注目せざるを得なくなっています。

株式市場と実体経済が乖離していることに留意することが重要です。

米国の4-6月期GDP(国内総生産)成長率はマイナス32.9%となった一方、S&P500指数は500ポイント超上昇しました。

個人消費の伸びは5月の8.6%から7月には1.9%に鈍化していますが、これが景気対策資金の縮小と関係しているのは深く考えるまでもありません。

米国の失業率についても、現時点で職探しを行っていない失業者の一部を含めると、8月の実際の失業率は公表値の8.4%ではなく、11.1%に達した可能性があると指摘する向きもあります。

全体として見ると、就業者数は新型コロナウイルスの混乱開始前の時点から約370万人減少しています。

米国経済においては個人消費が極めて重要な要素であるため、この動向を注視していくことが重要です。

前例のない景気刺激策は弱い経済を浮揚させましたが、経済は困難な状態を脱したわけではありません。

手元流動性を確保すべし

経済的要因と市場の急上昇との歩調が合わない中で、現金保有率の引き上げを検討し始めることが賢明と思われます。

市場が高値圏にある中で運用資金を全て投入すると、市場の調整局面で機動的に動けなくなり、損失実現につながる可能性もあるからです。

手元資金を確保しておけば、株価反落は買いの好機となるでしょう。

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免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者David Butlerは、記事で言及されている株式を保有していません。モトリーフール米国本社は、テスラ株、ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ株を保有し、推奨しています。

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