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コロナショック下でも盤石なスイスのグローバル大手製薬企業ノバルティス

まだ続いているコロナショックにおいて、投資先として注目するべき分野にヘルスケアが挙げられます。

特に、新型コロナウイルスのパンデミックに対して即座に反応して、コロナ治療薬やコロナワクチンの開発を開始した製薬企業、あるいはバイオテック企業に注目して投資を検討してみることをおすすめします。

特に米国のヘルスケア企業に注目するべきですが、ヨーロッパのヘルスケア企業も重要なプレイヤーです。

スイスのグローバル大手製薬企業の一つであるノバルティス(NYSE:NVS)も、様々な機関や企業と協力することにより、コロナ治療薬とコロナワクチンの開発を進めています。

ノバルティスはスイスに本社がありますが、ニューヨーク証券取引所でも上場されています。

売り上げで比較した世界の製薬会社の中で3位にランキングされており、格付け会社からも高い評価を得ている優良企業です。

コロナショックのような状況においても、ノバルティスは概ね良好な業績を上げており、長期的に期待できる製薬企業です。

ちなみに同社の得意とする分野は、遺伝子治療とがん治療です。

今回の記事では、最新の決算報告書をもとにしてノバルティスについて解説していきます。

ノバルティスのコロナ治療薬とコロナワクチンの開発状況

ノバルティスはコロナ治療薬とコロナワクチンの開発を同時に進めています。

以下に、各々の進捗状況などについて説明していきます。

ノバルティスのコロナワクチン

新型コロナウイルスの表面にあるスパイクタンパク質をターゲットとしたコロナワクチンが開発されています。

まだ臨床試験の段階の手前のようです。

実際には同社の子会社で遺伝子治療の高いスキルを有する、米国のAveXis社がコロナワクチン開発に取り組んでいます。

ノバルティスのコロナ治療薬

ノバルティスは、様々な機関や企業と協力して主に2種類のコロナ治療薬の開発を進めています。

それらはruxolitinibとcanakinumabであり、臨床試験のフェーズ3(最終ステップ)の段階にあります。

グローバル大手製薬企業ノバルティスとは

スイスのバーゼルに本社があるノバルティスは、スイスのチバガイギー社とサンド社が1996年に合併して設立されました。

同社はスイスの大手製薬企業ですが、ニューヨーク証券取引所にも上場されています。

また、同社の株主の約半数は米国人です。

売り上げで比較した世界の製薬会社のランキングにおいて、同社は3位にランクされており、また、ムーディーズおよびスタンダード&プアーズから各々A1およびAA-の格付けを得ています(2019年、長期)。

さらに、業績は年々伸びていることを加味すれば、ノバルティスは非常に優秀な企業と言えます。

ただし、約10年間の業績を見てみると、営業利益は伸びている一方で売り上げはやや伸び悩んでいます。

ノバルティスの最新業績

2020年7月21日にノバルティスの第2四半期(Q2)の決算報告書が公表されました。

既に発表されている、同社の第1四半期(Q1)の決算報告と合わせた2020年の上半期(H1)の決算を見てみます。

新型コロナウイルスのパデミックの影響を受けたようですが、それでも業績は概ね良好でした。

トータルの売上高は前年同期比(上半期)で3%増加しました(2020年H1: 236億ドル、2019年H1: 228億ドル)。

営業利益については4%増加となりました(2020年H1: 50.9億ドル、2019年H1: 49億ドル)。

ただし、第2四半期(Q2)においては前年同期比で、売上高4%減、営業利益12%減となりました。

以下に、売り上げトップ5の製品の売り上げなどについて解説していきます。

Cosentyx

慢性炎症の一種である強直性脊椎炎の治療薬です。

前年同期比で売上高は4%減少しました(2020年H1: 18.7億ドル)。

Gilenya

この薬は、神経疾患である多発性硬化症の治療薬です。

前年同期比で売上高は5%減少しました(2020年H1: 15.1億ドル)。

Entresto

様々な心臓疾患の治療に使われる治療薬です。

前年同期比で売上高は48%増であり大きく伸びました(2020年H1: 11.4億ドル)。

Tasigna

慢性骨髄性白血病の治療に用いられる治療薬です。

前年同期比で売上高は7%増加しました(2020年H1: 9.6億ドル)。

Lucentis

網膜の加齢性病変などの目の疾患の治療に用いられる治療薬です。

前年同期比で売上高は17%減少しました(2020年H1: 8.8億ドル)。

長期的に成長が見込まれるノバルティス

スイスのグローバル大手製薬企業ノバルティスについて解説しました。

新型コロナウイルスの治療薬やワクチンだけでなく、他の疾患の多数の治療薬の開発も進んでいます。

米国やEU、日本などで認可された薬は少なくとも9種類あり、他にも開発中あるいは臨床試験の薬が何種類もあります。

従って、ノバルティスの長期的な業績の見通しは盤石と考えていいでしょう。

加えて、今回のパンデミックを契機にヘルスケアへの公的投資が増加すると同時に、人々の健康への意識が高まってきていることが考えられます。

これらは、ノバルティスは企業としてさらに成長していくためのドライバーとなる可能性があります。

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免責事項と開示事項 記事の作者、小田茂和は、記事内で言及されている銘柄を保有してはいません。記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資アドバイスではありません。

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