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NYダウ銘柄30銘柄が入れ替え。3つの新銘柄とトレンドに注目

NYダウを構成する30の銘柄が2020年8月31日から入れ替わりました。

NYダウの構成銘柄は時代に応じて入れ替わり続け、選ばれるのは現代の産業を牽引する世界のリーディングカンパニーばかりです。

つまり新しく選ばれた3つの銘柄を見れば、2020年現在の産業のトレンドが分かります。

一方で除外された3つの銘柄は、成熟企業ではあるものの現在のトレンドとは少しずれているという見方もできます。

今回のダウ入れ替えではIT関連企業がますます重みを増しました。

また最先端のバイオ医薬品銘柄が選定されているのも時勢を反映しています。

本記事では2020年のNYダウの入れ替わりで選ばれた3銘柄と産業のトレンドを解説します。

上昇するように作られた、ダウ工業平均指数の銘柄入れ替え

2020年のNYダウ30銘柄変更の内訳

2020年8月31日から新しく組みこまれた3銘柄

  • セールスフォース(NYSE:CRM)(顧客関係管理のIT企業)
  • アムジェン(NASDAQ:AMGN)(バイオ医療)
  • ハネウェル・インターナショナル(NYSE:HON)(産業機械)

除外された3銘柄

  • エクソン・モービル(NYSE:XOM)(石油メジャー)
  • ファイザー(NYSE:PFE)(製薬大手)
  • レイセオン・テクノロジー(軍用機器・航空宇宙関連)

日本人にもお馴染みのエクソン・モービルとファイザーが除外されたことに驚いた市場関係者も多いのではないでしょうか。

医療系ではファイザーが除外、アムジェンが採用、資本財セクターではレイセオンが除外、ハネウェルが採用、そして時代のトレンドとして注目されているのが石油メジャーのエクソン・モービルの代わりにIT銘柄のセールスフォースが入ったことです。

「データは新しい石油である」という発想がありますが、今回のセールスフォースの組み入れは象徴的な事例となりそうです。

NYダウ30から見る米国の産業トレンド

NYダウには100年以上の歴史がありますが、当初の構成銘柄は鉄道株と工業株が中心でした。

しかし今ではアップル、シスコ・システムズ、マイクロソフト、IBMなどIT関連銘柄が多数組みこまれています。

そして、今回はソフトウェア企業のセールスフォース・ドットコムの組み入れが決定。石油メジャーはシェブロンのみとなりました。

年々、IT関連セクターの銘柄が組み入れられているのは、やはり米国の産業トレンドがITにシフトしていることの裏づけではないでしょうか。

新銘柄:セールスフォース

セールスフォースは顧客管理・マーケティング支援の企業です。

直近でもコンセンサスの予測を上回る好決算を出しており、株価の右肩上がりのトレンドが2020年9月現在続いています。

販売・顧客管理・マーケティングをはじめ、業務を効率化し売上をあげるためのクラウドサービスを提供しており、米国だけでなく日本をはじめ世界中でサービスを展開しています。

フォーブス誌でも「世界で最も革新的な企業」に連続で選出されており、テクニカル・業績・ストーリーの三つが全て揃った成長株としても注目されており、成長株投資家にもよく知られた銘柄です。

ちなみにセールスフォースは「Work.com」という新サービスをリリースしています。

新型コロナウイルス危機の収束後を見据えた新たなプラットホームとして期待されています。

新銘柄:アムジェン

アムジェンはバイオテクノロジー企業です。

循環器疾患、がん、神経疾患、腎疾患など未だに有効な治療法が見つかっていない病気の薬を開発しています。

製薬大手のファイザーが除外され、先進的なバイオ医薬品の企業がダウに選ばれたことが時代を象徴しています。

直近のナスダックの上昇はハイテク銘柄だけでなく、バイオ銘柄の上昇の影響も大きく、最近はコロナウイルスのワクチン開発でもバイオテクノロジーセクターは注目されています。

新銘柄:ハネウェル・インターナショナル

ハネウェル・インターナショナルは、米国の大手総合テクノロジー企業です。

扱っている品が幅広く、航空宇宙製品、半導体素材、自動車製品、電子素材など多岐に渡っています。

一方、除外されたレイセオン・テクノロジーは、航空機エンジンがビジネスの主力で、同じ航空機製造のボーイングに近い値動きをする特徴がありました。

ハネウェルの方が産業機械を幅広く製造しており、守備範囲が広いため、NYダウの指数としては分散投資の効果が期待できるかもしれません。

NYダウ30銘柄変更による個人投資家への影響

NYダウ30銘柄の変更が発表され、ダウから除外される銘柄には売り注文が広がりました。

ファイザーやエクソン・モービルの株主にとってはネガティブな発表だったかもしれません。

もともと外されたエクソン・モービルやレイセオンの株価は低迷していましたが、そこに追い討ちがかかった形です。

またNYダウ採用30銘柄のうち配当利回りの高い銘柄をピックアップしてポートフォリオをつくる「ダウの犬投資法」を実践している投資家にも影響があるのではないでしょうか。

「ダウの犬投資法」とは?配当重視の長期投資法について解説

NYダウをそのまま買うのは意外に無難な投資法?

NYダウは100年以上の歴史がありますが、算出開始から現在まで残っている企業は皆無です。

名門企業、成熟企業であろうとも容赦無く除外し、時代のトレンドになっている企業が組みこまれます。

下手に自分で銘柄を選ぶ位なら、NYダウに選ばれた銘柄を買うのは一つの方法です。

S&P500の方が銘柄分散に適しており、米国市場全体の動向を知るベンチマークとしてはNYダウよりも使いやすいという意見もありますが、投資対象にするなら30銘柄に集中投資するNYダウを選ぶのも投資妙味はあるのではないでしょうか。

ちなみにNYダウに投資可能なETFは、国内だと1546(NEXT FUNDS ダウ・ジョーンズ工業株30種平均株価連動型上場投信)、1679(Simple-X NYダウ・ジョーンズ・インデックス上場投信)、米国だとDIA(SPDR ダウ工業株平均ETF)が挙げられます。

NYダウに投資が可能なETFを国内・海外で比較

NYダウは有名すぎる指数ではありますが、産業のトレンドをつかむための指標としても、投資対象としても使えるので、改めて産業トレンドのベンチマーク、投資先として注目していきましょう。

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免責事項と開示事項 記事の作者、田守正彦は、記事内で言及されている銘柄を保有してはいません。記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資アドバイスではありません。

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