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コロナでさらなる成長を期待できる英国グローバル製薬企業GSK

現在まだ進行中の新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックの状況下において、注目されている分野としてヘルスケアがあります。

ヘルスケアは医療に関連した業界ですが、その中でコロナワクチンやコロナ治療薬の開発に取り組んでいる製薬、あるいはバイオテクノロジー企業に注目するべきです。

実は、トップグローバル大手製薬企業の半分くらいはヨーロッパに本拠地があります。

具体的には、イギリスやスイス、フランス、ドイツなどです。

当然ながら、ヨーロッパのトップグローバル大手製薬企業もコロナワクチン開発レースに積極的に参加しています。

例えば、イギリスのアストラゼネカはオックスフォード大学と提携してコロナワクチン開発を行っており、今年の9−10月に提供を開始する予定です。

中断されたアストラゼネカのコロナワクチン開発が再開される可能性

実現すれば最速のコロナワクチン提供となります。

一方で、イギリスのトップグローバル大手製薬企業であるGSK(グラクソ・スミスクライン(NYSE:GSK))もコロナワクチン開発を行っています。

GSKは、ロンドンだけでなくニューヨーク証券取引所にも上場しており、かつムーディーズなどの格付け会社から高い評価を得ている企業です。

一般的に、新型コロナウイルスのようなタイプのワクチン開発は難しいとされているため、コロナワクチンの競争は長引く可能性があります。

そのため、GSKにもまだチャンスが十分あると言えるでしょう。

今回は最新の決算情報などに基づいて、GSKについて解説していきます。

GSKは2種類のコロナワクチンを開発中

現在、GSKは他社と提携して2種類のコロナワクチンを開発しています。

フランスのサノフィと提携してコロナワクチンを開発

GSKはサノフィと提携してコロナワクチンを開発しています。

サノフィはフランスのグローバル大手製薬企業です。

このコロナワクチンにおいては、ウイルスの一部分を抗原として利用して、免疫をつけさせます。

その一部はタンパク質なのですが、それをコードしているDNAがデザインされます。

その際に、組み換えDNA技術が使われます。

この技術の特許と経験はサノフィが有しており、ワクチンの大量生産に重要な抗原補助剤(アジュバント)はGSKから提供されます。

ワクチンは開発だけでなく大量生産するのも重要であり、そのためのテクノロジーが存在します。

Clover Pharmaceuticals社との提携によるコロナワクチンの開発

GSKと中国のClover Pharmaceuticals社は提携して、コロナウイルスの一部(スパイクタンパク質)を利用したワクチン開発を行っています。

GSKはここでも抗原補助剤の提供を行っています。

このワクチンは、現在、臨床試験フェーズ1の段階にあります。

トップグローバル大手製薬企業GSKとは

GSKは世界の製薬企業でトップ10にランクされている、トップグローバル大手製薬企業の一つです。

前述の通り、同社はS&Pとムーディーズの格付け会社から、各々AおよびA2の高い評価を得ています。

2000年にGlaxo Wellcome社とSmithKline Beecham社が合併してGSKが設立されました。

同社の売り上げの約半分は米国で得られています。

GSKの業績は良好

2020年7月29日に発表された第2四半期(Q2)の決算報告書によれば、業績は概ね良好でした。

前年同期比で売上高は3%減少しました(2020年Q2: 76億ポンド、2019年Q2: 78億ポンド)。

しかし、営業利益は100%以上増加しました(2020年Q2: 24.4億ドル、2019年Q2: 10.5億ドル)。

この増加の主な要因は、ヘルスケアブランドなどを含めた資産の売却です。

以下では、部門ごとに解説していきます。

製薬部門

がんやエイズ、呼吸器疾患などの治療薬の開発・提供が行われている部門です。

前年同期比で売上高は5%減少しました(2020年Q1: 41億ポンド)。

売り上げは全体的に下がってしまいましたが、呼吸器疾患の治療薬の売り上げは上昇しました。

ワクチン

この部門では帯状疱疹や新型コロナウイルスなどに対するワクチンの開発・提供が行われています。

前年同期比で売上高は29%減少しました(2020年Q1: 11.3億ポンド)。

コロナの影響を受けたようです。

一般医療薬

この部門では、鎮痛薬や胃腸薬、口腔衛生薬品、栄養剤などの製品の開発・提供が行われています。

前年同期比で売上高は25%増加しました(2020年Q1: 23.8億ポンド)。

GSKの一般医療薬部門と米国の大手製薬企業ファイザーの一般医療薬部門は、ジョイントベンチャー企業を設立しました。

手続きは2019年に完了しています。

今回の決算ではファイザーの売り上げが反映したものになっていることが主な原因となって、先の売り上げ増となりました。

GSKの今後の見通し

2017年からの年間の売り上げやEPS(1株当たりの利益)を見てみると、右肩上がりで順調に成長しています。

コロナを契機に自身の健康に気を配る人が増加するのではないかということも考えれば、2019年のファイザーの一般医療薬部門はさらに伸びていく可能性があるでしょう。

また、2種類のコロナワクチンやコロナ治療薬も成長の重要なドライバーとなり得ます。

そして、これらの相乗効果を期待することができます。

したがって、GSKも長期的に注目していくべき企業であると言えます。

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免責事項と開示事項 記事の作者、小田茂和は、記事内で言及されている銘柄を保有してはいません。記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資アドバイスではありません。

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