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財務諸表とは?ファンダメンタルズ分析における見方を解説

株式投資行う際、皆さんは何を確認して株を購入しますか。

「雑誌で紹介されていたから」、「株主優待が充実しているから」、「聞いたことあるから」と様々な理由が挙げられるかと思います。

特に雑誌などで特定の銘柄がお勧めされていたり、株主優待が魅力的という情報を得れば購入したくなりますよね。

しかしこれで本当に良いのでしょうか。

自分の購入した銘柄は今後しっかりと利益を上げ続け成長できるのでしょうか。

それを確認するために、財務諸表を見る必要があります。

でも財務諸表は難しそう…

そう思われる方もいらっしゃいますよね。

そこでこの記事では、ポイントを絞って財務諸表を見ることで株式投資が有利になれる方法をお伝えしていきます。

ぜひ最後までご覧ください。

財務諸表とは

例えば、あなたが企業の新卒採用担当者の立場になったと思ってください。

まず多くの企業が採用時に確認するのが、応募者の健康状態です。

健康であることは社会人生活を送る上でとても大切なことです。

その後、応募者の学校の成績表でしっかり勉強してきたかを確認します。

社会人としての必要最低限の知識をつけているのか、また専門的な知識をどれくらつけているのか確認します。

そして面接で社会人としての力量を見極めます。

コミュニケーション能力があるか、会社に貢献してくれそうな人物か見極めます。

これら全てが良好であれば採用する、という流れになるでしょう。

銘柄分析も同じです。

貸借対照表で会社の財務健全性(健康状態)を確認し、損益計算書で会社の収益力(成績表)を確認し、キャッシュフロー計算書で経営力(社会人としての力量)を見極めます。

これら全てを確認し、良好と判断されれば銘柄購入の検討をします。

銘柄分析では常に、企業の採用担当者の立場になってください。

どれか1つが優れているかではなく、総合的に銘柄を分析することが必要です。

そのために使用するツールが財務諸表です。

財務諸表は大きく三つの指標から成り立っている

財務諸表は大きく以下の3つに分かれられます。

  • 貸借対照表
  • 損益計算書
  • キャッシュフロー計算書

貸借対照表は企業の資産がどれだけあるのか、負債がどれだけあるのか確認できます。

損益計算書は企業の売上がどれだけあるのか、営業収益がどれだけあるのか、営業外収益(有価証券など)がどれだけ利益に貢献しているのか確認できます。

キャッシュフロー計算書は企業の経営力を見極めるのに使用します。

適切な借入れや投資が行えているのか、売掛金の回収はできているのかを確認できます。

それぞれについて細かく解説していきます。

貸借対照表

いくら成長性や収益性があっても、企業の財務の健全性(健康状態)が悪ければ株価が下落、最悪の場合倒産の恐れもあります。

それを見極めるのに必要となるのが貸借対照表です。

【図1】

貸借対照表は大きく3つに分類することができます。

【図1】の左上(資産の部)、右上(負債の部)、左中央(純資産の部)の3つです。

そして必ず、

資産の部=負債の部+純資産の部

となります。

つまり、貸借対照表の左側と右側が必ず一致するようになっています。

資産の部では会社の資産、現金や売掛金、工場などの建物、設備、有価証券などが記載されます。

負債の部では会社の借入金、買掛金、未払い金などの借金が記載されます。

銘柄分析ではこれらの勘定項目に注目するより、これらを用いて計算した数字に注目することが多いです。

特に注目すべき項目は以下の3つです。

  • 自己資本比率
  • 固定比率
  • 流動比率

自己資本比率は、全資本のうちどれだけ自己資本で賄えているかを示す数値です。

つまりこの数値が高ければ、財務の健全性が高いと言えるでしょう。

一般的には自己資本比率が40%以上であれば倒産しにくいと言われています。

固定比率は自己資本のうち固定資産(工場などの建物や設備)の割合を示す数値です。

固定資産は多くの場合、借入金などを活用して購入します。

借入れなどを利用せず極力自己資本から賄う方が財務は健全と言えるでしょう。

一般的には固定比率が100%以下が妥当な水準と言われています。

流動比率は自己資本のうち流動資産の割合を示す数値です。

流動資産は1年以内に動く資産のことを言います。

例えば、現金などの資産です。

この比率が高ければ返済能力も高いとみなされ、一般的には140%以上が望ましいと言われています。

貸借対照表とは?企業の健康状態を示す指標の見方を分かりやすく解説

損益計算書

貸借対照表で財務健全性を確認しただけでは、企業の収益力を知ることができません。

そこで確認するが損益計算書です。

引用:中小企業庁

【図2】

損益計算書も大きく3つに分類することができます。

  • 営業損益の部
  • 営業外損益の部
  • 特別損益の部

営業損益の部では、企業の営業活動で収益を表しています。

つまり本業の儲けです。

営業損益は企業の最も重要な部分と言ってもいいでしょう。

ここでプラスになれば営業利益、マイナスになれば営業損失となります。

営業損益はプラスが望ましいです

営業外損益の部は、有価証券の配当金や利息、借入金の返済に伴う支払う利息があります。

つまり、本業以外での儲けを表します。

営業外損益もプラスの方が望ましいです。

最後に特別損益の部ですが、よく営業外損益の部との違いがわかりにくいと言われます。

営業外損益との大きな違いは金額の大きさです。

例えば、工場の売却益や災害などによる被災費用などがあります。

営業外損益もプラスの方が望ましいと言われています。

ただし、リストラなどで事業の構造改革を行う場合、リストラ費用も特別損益の部に計上されます。

企業の新陳代謝を促す意味ではリストラ費用は、望ましいとも考えられます。

特別損益の部はその内容はしっかりと確認する必要があります。

損益計算書とは?企業の経営の成績表を表す指標の見方を解説

キャッシュフロー計算書

キャッシュフロー計算書は企業のキャッシュ(お金)の流れを把握するためのツールです。

引用:中小企業庁

【図3】

こちらも大きく3つに分類できます。

  • 営業活動におけるキャッシュフロー
  • 投資活動におけるキャッシュフロー
  • 財務活動におけるキャッシュフロー

企業がどのくらい営業活動で収益を上げ、投資活動で設備投資などを行い、その際どのくらい財務活動で借入れを行ったかを把握することができます。

なぜキャッシュフロー計算書を活用するかというと、貸借対照表と損益計算書の数字は実際のお金の動きとズレが生じてしまうのです。

例えば、あるメーカーが仕入先から材料を仕入れた場合、貸借対照表には材料として資産の部計上され、損益計算書には売上原価として計上されます。

多くの場合、材料を仕入れてすぐにお金を支払うことはありません。

一旦、買掛金として貸借対照表の負債の部に計上させ、支払いは後ほどという形をとります。

そのため実際のキャッシュ(お金)の動きを把握する時にキャッシュフロー計算書を活用します。

一般的に以下のようなキャッシュフロー計算書が優良企業とされ、銘柄分析に活用できます。

  • 営業活動におけるキャッシュフローがプラス
  • 投資活動におけるキャッシュフローがマイナス
  • 財務活動におけるキャッシュフローがマイナス

この場合、営業活動で利益を上げられており、投資活動でキャッシュ(お金)を活用して積極的に投資をし、借入れなども順調に返済できていると判断できるのです。

キャッシュフロー計算書とは?企業のお金の動きを見極める指標の見方を分かりやすく解説

財務諸表を見ることで株式投資が有利になる

財務諸表を見ることでそれぞれの企業の特徴を把握することができます。

例えば、創業間もないベンチャー企業と歴史のある老舗企業を考えてみてください。

前者の当期純利益はまだまだ少なく微増というとろですが、積極的に借入れを行いながら投資活動を行っています。

一方後者は、当期純利益は横ばいといったところですが、特に投資先が見つからず、投資を控え資産の売却を進めているとします。

どちらが今後株価が伸びると可能性があるでしょうか。

答えは前者のベンチャー企業です。

財務諸表は簿記や会計の知識がないと理解できないということはありません。

株式投資で活用するためのポイントを絞って確認するといいでしょう。

まとめ

銘柄分析を行う際は企業の採用担当者になったと思ってください。

健康であること、学校の成績が優秀であること、そして社会人として活躍できる人物であることを確認するはずです。

どれか1つだけでなく、3つ視点でしっかり応募者を見る必要があります。

これは株式投資にも同じように言えます。

企業の財務健全性を確認し、損益計算書で収益力を確認し、キャッシュフロー計算書でキャッシュ(お金)の流れを確認して経営力があるのか総合的に判断します。

「雑誌で紹介されていたから」、「株主優待が充実しているから」、「聞いたことあるから」という理由だけで株式投資をすることが、どれだけ危険なことか理解できるでしょう。

最後までご覧頂きありがとうございます。


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