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日経平均株価定期銘柄入れ替え2020レビュー

日本経済新聞社は9月1日、日経平均株価の定期銘柄入れ替えについて、ソフトバンク(9434)を採用、日本化薬(4272)を除外する発表を行いました。

筆者が1か月半ほど前、「インデックスにはイベントがある <日経平均株価採用銘柄定期見直し>」で触れた日経平均株価の算出要領に照らし合わせると、1日に発表された定期銘柄入れ替えに関してはやや違和感を持ちました。

算出要領には、

「東証1部上場銘柄につき、過去5年の売買代金と売買代金当たりの価格変動率を算出する」

と掲載されており、事実上東証1部に上場してから5年以上経過していることが必要であるように読めるのですが、ソフトバンク(9434)がIPOしたのは2018年12月で、新規上場から2年も経過していません。

だからだと想像していますが、ソフトバンクが採用されると予想していたアナリストは少なかったように見受けられます。

実は過去にも同様の例はありました。

例えば、2017年の定期銘柄入れ替えでは、2014年にIPOしたリクルートHD(6098)、2015年にIPOした日本郵政(6178)の2銘柄が上場後5年経過を待たずして採用されています。

よって、ソフトバンク(9434)が採用されたことも、過去に同様の事例があったから例外ではないと言われれば、確かにその通りです。

筆者がもう一つ腑に落ちなかったのはソフトバンク(9434)の親会社であるSBG(9984)がすでに採用されているにもかかわらず、上場から比較的日が浅いソフトバンク(9434)が採用されたことです。

親子で採用されるのはNTT(9432)とNTTドコモ(9437)も同様で、今回ソフトバンク(9434)が採用されたことは必ずしも例外ではないのでしょうし、算出要領で触れられている流動性の観点を他の採用候補銘柄と照らし合わせた結果かもしれません。

個人的には日経平均のPER等を計算するときに、連結決算の数値を用いると、親子で採用されている銘柄については子会社分がダブルでカウントされてしまい、バリュエーションに影響があるようにも思うので、親子で採用されることを好ましく思いませんが、そういう意思決定もあるかと思うしかありませんでした。

このあたり、算出要領によれば最後は「学識経験者、専門家等の意見を得 たうえで、日本経済新聞社が最終的に判断・決定」するので、いわば採用に至る経緯がブラックボックスになっていて、個人的には気持ち悪い点です。

さて、前掲の記事でも触れていますが、日経平均株価に採用されると決まった銘柄は、日経平均連動資金の買い需要を見込んで株価が上昇する傾向がありますが、残念ながら今年のソフトバンク(9434)に関しては、上昇も小幅にとどまっています。

8月28日に発行済株式数の約20%に相当するSBG(9984)保有分のソフトバンク株式を売り出す発表をしており、仮に日経平均連動資金の買いがあったとしても、需給面での懸念があるからだと思われます。

また、かねてから携帯電話料金の引き下げを提唱していた菅官房長官が、自民党総裁選に名乗りを上げたことも、通信事業を営むソフトバンク(9434)にはネガティブに寄与している可能性もあります。

入れ替えは10月1日からです。

実際は9月30日の大引けで日経平均連動資金が動きます。

ソフトバンク株売り出しの価格は9月14日~16日の株価次第になり、その受け渡しは23日~25日なので、日経平均連動資金が動くのは売り出しの受け渡し後になり、流通する株式が増えてからという時系列になります。

例年の銘柄入れ替えに比べて採用銘柄の値動き予想がしづらそうな要素があり、日経平均株価に採用されたからと手放しに喜ばない方がいいかもしれません。

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