【米国株動向】株式分割後のアップル株の購入を検討すべきか

モトリーフール米国本社、2020年08月27日投稿記事より
アップル(NASDAQ:AAPL)が1対4の株式分割を実施しました。
これまでは1株500ドルという高額に躊躇していた投資家も、同銘柄の購入を検討するかもしれません。
株式分割後の同銘柄は買うに値するでしょうか?
アップルの株式分割を理解する
まず、株式分割でアップル株の魅力が増すわけではないことに留意すべきです。
1株あたりの価格は分割前の4分の1になりますが、議決権も4分の1になります。
分割時点で株価が500ドルの同銘柄を4株保有していた場合、分割前の保有アップル株の価値合計は2,000ドルです。
分割後も価値の合計は2,000ドルですが、4株がそれぞれ4分割されるので、株式数は合計16株となります。
株式分割は、株式とそれに付随する本質的な価値の分割が行われるだけで、長期的な成長可能性が変わるわけではありません。
憶測を避けましょう
一部の投資家は心理的な理由から、低い株価がほうが上昇しやすいと考えるかもしれません。
例えば、株価が500ドルの場合よりも125ドルのほうが、より多くの投資家が翌年に15%上昇することを期待して投資するだろう、というものです。
しかしながら、アップル株の主な原動力は同社の事業業績であるため、このような憶測は避けるべきです。
たとえ、心理的な要因から分割後のより低い株価が同銘柄の需要を高め、今後12カ月間の株価がより早く上昇したとしても、この合理的でない誘因はアップルの事業の具体的なニュースによって容易に覆されるでしょう。
さらに、投資家は分割後の株価と1株に割り当てられた事業価値にすぐに慣れるでしょう。
重要なポイントは、投資家はアップル株の購入を検討する場合、株式分割の力学ではなく同社本来の事業に注目するべきです。
アップル株の購入を検討すべきか
同社には多くの優位な点があります。
アナリスト予想では、同社が新型コロナウイルス関連の困難に直面していた第3四半期(4-6月)の売上高は減少が見込まれていました。
しかし、実際には前年同期から11%増となり、1株当たり利益(EPS)は18%上昇したことで、同社事業の強靭さを浮き彫りにしました。
さらに、成長は全般に及び、製品とサービスの両部門、さらに全ての地域で増収となりました。
しかし、投資家は最近のアップル株の価格急上昇でバリュエーションが妥当な水準でなくなってきていることに留意すべきです。
同社のPER(株価収益率)は現在38倍で、分割後もほぼ同水準にとどまるでしょう。
さらに、同社の堅固な事業業績は株価に既に織り込み済みであることも認識すべきでしょう。
過去数年間の株価上昇と同水準の上昇は今後しばらく起こらないとみられます。
【米国株動向】テスラとアップルの株式分割はそれほど重要イベントではない
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免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Daniel Sparksは、記事で言及されている株式を保有していません。モトリーフール米国本社は、アップル株を保有し、推奨しています。