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【米国株決算】長期保有すべき「配当王」5銘柄

出典:Getty Images

モトリーフール米国本社、202083日投稿記事より

ほとんどのインカム投資家は「配当貴族」に馴染みがあるでしょう。

配当貴族とはS&P500指数の構成銘柄のうち25年以上連続で年間配当を引き上げている企業です。

しかし、さらに希少な階級を「配当王」と呼び、S&P500採用銘柄に限定しないものの、50年以上にわたり増配を続けている銘柄を指します。

現在、配当王は30社ありますが、本稿では投資家が安心して購入し長期保有できるであろう5銘柄に焦点を当てます。

その5銘柄とはコカ・コーラ(NYSE:KO)、プロクター・アンド・ギャンブル(NYSE:PG)、コルゲート・パーモリーブ(NYSE:CL)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(NYSE:JNJ)、ホーメル・フーズ(NYSE:HRL)です。

配当に関する主要な指標

配当株を購入するために配当の状況を比較検討するならば、投資家は3つの指標に注目すべきです。それらは、予想配当利回り(株価に対する予想年間配当額の割合)、配当性向(フリーキャッシュフロー(FCF)に占める年間配当金の割合。ここでは過去12カ月の数値に基づいたもの)、増配を続けている年数、の3つです。

上記5銘柄の予想配当利回り、配当性向、連続増配の年数は、コカ・コーラがそれぞれ3.4%、99%、58年、P&Gは2.5%、57%、64年、コルゲートが2.3%、55%、57年、J&Jが2.8%、58%、58年、ホーメルが1.8%、61%、54年です。

配当利回りがS&P500銘柄の平均である1.8%を下回るか、配当性向が100%を超えている場合は、インカム投資家は配当支払いがより確実な銘柄を探すべきですが、上記の配当王5銘柄についてはこのような懸念は不要でしょう。

健全なキャッシュフローを創出しているか

コカ・コーラの配当性向は昨年急激に上昇しましたが、この背景には、同社から原液を仕入れ、完成品を製造・販売する「ボトラー」企業の再編や、英カフェチェーン大手「コスタコーヒー」の買収によりFCFが減少したことがあります。

しかし、これらの水準は長期的には正常化するでしょう。この一時的な現象を除けば、5社はすべてFCFを手堅く創出しており、過去10年間にわたり配当性向を100%以下に抑えています。

このような手堅いキャッシュフロー創出の要因として、まず、5社はすべて確立したブランドと忠誠心の高い消費者を有しています。

コカ・コーラの社名は同社の炭酸飲料の名称になっていますが、炭酸飲料の消費の全般的な減少に対応して、同社は紅茶や果汁ジュース、スポーツドリンク、ミネラルウォーターなど炭酸以外の飲料を拡大し、事業ポートフォリオを多様化させています。

P&Gはスーパーマーケットの通路沿いの棚をキッチンペーパーのBounty、トイレットペーパーのCharmin、オムツのPampersなどの商品で占領し、コルゲートはパーソナルケア商品や洗剤などのクリーニング用品などで買い物客を取り込んでいます。

J&Jは医薬品や医療機器、一般消費者向けのヘルスケア用品など多岐にわたる事業から安定的なキャッシュフローを創出しています。

一方で、ホーメルが最近発表したところによれば、肉の缶詰が力強い売上を示し、ポークランチョンミート缶「スパム」は5年連続で売上を更新しました。

つまり、5社はすべて多岐にわたる事業を有しており、景気後退局面を容易に乗り切ることができます。

深刻な景気後退を予想するなら、これらの銘柄を保有すべき

上記の5社は、投資家が「より安全な銘柄」に逃避する景気後退時に、通常、市場をアウトパフォームするディフェンシブ銘柄と認識されています。

これらの企業は前回の金融危機時にもS&P500指数をアウトパフォームしていました。

2008年9月のリーマンショックを挟んだ株価の推移を見ると、株価の下落からの回復の強さは5社すべてでS&P500指数を上回りました。

特にホーメル、コカ・コーラ、コルゲートの3社は比較的短期間でリーマンショック以前の株価を上回る水準に回復しました。

新型コロナウイルスのパンデミックで多くのビジネスや公共施設が一時休業に追い込まれたあと、失業率は急上昇し、米国は6月に正式に景気後退入りを宣言しました。

もし、新型コロナウイルス感染者の上昇が広範に打撃を与え、高い失業率、貿易摩擦の高まり、市民の抗議活動などで事態の悪化が予想される場合には、次の嵐に備えて、これらの「配当王」銘柄をポートフォリオに加え、安定させることは理にかなっているでしょう。

配当の再投資効果を過小評価しない

一見、これら5銘柄の上昇率は緩やかに見えますが、10年前に購入し保有し続けていた場合、株価上昇から相当の利益を手にしています。

しかし、同じように10年前にこれらの銘柄を購入し配当を再投資した投資家はそれを大きく上回る利益を手に入れています。

これらの銘柄の過去10年間における株価上昇率と配当を含んだトータルリターンの上昇率を比較すると、後者は前者より26~92%高い水準にあることがわかります。

結論

パンデミックはこれらの企業に新たな課題とチャンスをもたらしました。

そこには共通するものもそうでないものもあります。

従って、投資家はこれらの配当王を選ぶならば、よく調査すべきです。

P&G、コルゲート、ホーメルはパンデミックがもたらした消費者の動向から恩恵を受けていますが、小売店舗やレストランの一時休業によりコカ・コーラの出荷は減少しています。

さらに、病院がコロナウイルス対応に向けて物資や人材などのリソースを確保するために手術を延期する傾向にあり、これがJ&Jの医療機器の売上を押し下げています。

しかし長期的には、これらの5企業は安定的な成長と高い水準の配当支払いで、忍耐強い株主に継続的に報いるでしょう。

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米国の株式市場は最高値を更新している一方で、バブルを警戒する見方もあります。そこで、より堅実な投資先として、緩やかながらも成長し続け、持続的に増配する銘柄を検討してみてもよいでしょう。このレポートでは、堅実な成長が見込める5つの高配当株をご紹介します。

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免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資アドバイスではありません。元記事の筆者Leo Sunは、ジョンソン・エンド・ジョンソン株を保有していませす。モトリーフール米国本社は、ジョンソン・エンド・ジョンソン株を推奨しています。
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