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【米国株決算】マスターカードの最新決算情報と今後の株価の推移

マスターカード(NYSE:MA)はアメリカに本社を置く、アメリカの大手クレジットカード決済サービス企業です。

同社は直接的にサービスの提供は行わず、同社から権利を得たものがMastercardブランドのクレジットカードの発行や加盟店に関する業務を行っています。

また主な競合として同社同様の国際ブランドであるVisaと比較し、同社はヨーロッパで強いと言われています。

同社が提供するサービスとしては「Mastercard」クレジットカード、「Maestro」オンラインデビットカードサービス、銀行オンラインネットワークシステム「Cirrus」、プリペイドプログラム、非接触型決済サービス、口座振替サービス等などが挙げられます。

本記事ではマスターカードが発表した最新決算である2020年第2四半期決算の情報と、今後の株価の推移について見ていきます。

決算発表前におけるマスターカードの株価等のデータ

マスターカードは2020年第2四半期決算を7/30の寄り付き前に発表しましたので、まず決算発表前日である7/29における同社株価の値動きについて見ていきます。

7/29の始値は304.87ドルとなっており、日中には大きな動きなどはなく、終値は309.41ドルとなっています。

続いて同社株価の今までの推移について見ていきます。

同社株価は上場以来上昇を続けており、コロナショック直前における高値は340ドル強となっていました。

コロナショックによる影響により同社株価は一時200ドル前後まで下落し、その後は一定の回復は見られたものの、5月末に300ドル前後まで上昇した後は300ドル前後での横ばいの推移となっています。

マスターカードはS&P500の構成銘柄の一つであり、7/31時点での同社時価総額は3064億ドルとなっています。

マスターカードの最新決算情報について

概要

マスターカードが発表した2020年第2四半期決算の概要は以下の通りです。

  • 純売上高…33.35億ドル(前年同期比19%減)
  • 営業利益…17.07億ドル(前年同期比29%減)
  • 純利益…14.20億ドル(前年同期比31%減)
  • 希薄化後EPS…1.41ドル(前年同期比29%減)

2020年第2四半期における同社純売上高は前年同期から19%減少した33.35億ドルであり、純利益は前年同期から31%減少した14.20億ドルとなっています。

アナリストらによる事前予想(Investing.comまとめ)によれば、同社売上高の予想は32.5億ドル、一株当たり利益は1.17ドルでしたので、実際の同社業績はアナリストらの予想を上回っていることが分かります。

同社CEOであるアジャイ・バンガが発表したコメントは以下の通りです。

当社のプラットフォームは、非接触型決済を好む消費者の増加など、新型コロナウイルス感染症のパンデミックによって加速した消費者と企業の決済のデジタル化をサポートするために、ユニークなポジションにあります。

洞察力や分析力、サイバーセキュリティツールからくる市場をリードする幅広いサービスを提供していることから、急速に変化する世界で進化するお客様のニーズに対応することができます。

当社は引き続き戦略を実行し、計画されているFinicityの買収を含め、オープンバンキングの機能等を成長させていきたいと考えています。

コメントで述べられているFinicityとは金融データサービスを提供する米国の企業であり、マスターカードは6/23にFinicityを8.25億ドルで買収すると発表しました。

またマスターカードの競合であるビザもFinicityの競合であるPlaidを買収しました。

マスターカードもこの流れを汲んでの買収であると考えることができます。

詳細

続いて同社決算をより詳細に見ていきます。

まず地域別での決算総額(GDV)について見ていきます。

  • APMEA…4,090億ドル(前年同期比15%減)
  • カナダ…390億ドル(前年同期比15.7%減)
  • ヨーロッパ…3,980億ドル(前年同期比16.9%減)
  • ラテンアメリカ…740億ドル(前年同期比33.0%減)
  • アメリカ…4,640億ドル(前年同期比4.6%減)
  • 全世界…1兆3,830億ドル(前年同期比13.7%減)

APMEAとは、アジア・太平洋・中東・アフリカのことを指します。

各地域ともに決済総額が減少しています。

特に減少率が大きかったのはラテンアメリカ地域であり、最も減少率が小さかったのはアメリカとなっています。

続いて地域別での支払取引件数(Purchase Trans.)について見ていきます。

  • APMEA…58.99億件(前年同期比5.6%減)
  • カナダ…5.72億件(前年同期比19.5%減)
  • ヨーロッパ…90.51億件(前年同期比5.5%減)
  • ラテンアメリカ…23.39億件(前年同期比14.0%減)
  • アメリカ…69.40億件(前年同期比8.3%減)
  • 全世界…248.02億件(前年同期比7.6%減)

支払取引件数に関しても各地域で減少が見られ、特に減少率が大きかったのはカナダです。

またカード保有者による国外利用は前年同期から45%の減少となっています。

国外利用は特に利益が見込める取引と注視されているだけに、国外利用の大幅な減少は同社業績に大きな影響を与えているとの見方をすることができます。

決算総額および支払取引件数の減少の要因としては、新型コロナウイルス感染症により失業率が増加したことや外出規制などにより海外旅行者が大きく減少したことが挙げられます。

また7月に入りカード利用は拡大しており、7/21終了週において同社決済ネットワークを通じた利用額は1%増加していました。

6月は3%の減少でしたので、新型コロナウイルス感染症による悪影響からは回復しつつあると言えるでしょう。

また同社の競合他社であるビザの決算情報についても簡単に振り返って比較してみます。

ビザの2020年第3四半期決算における売上高は48.37億ドルであり、前年同期から17%減少しています。

また純利益に関しては前年同期から23%減少した23.73億ドルとなっています。

売上高の減少率はマスターカードの方がわずかに小さいですが、純利益の減少率に関してはマスターカードの方が大きくなっています。

決算発表後におけるマスターカードの株価の推移

マスターカードは2020年第2四半期決算を7/30の寄り付き前に発表しましたので、決算発表直後である7/30における同社株価の値動きについて見ていきます。

前日終値である309.41ドルに対して7/30の始値は304.57ドルとなっており、2%ほど下落しています。

その後日中にかけて同社株価は上昇しており、終値は309.23ドルとなっています。

同社株価が下落した要因としては、事前予想を上回ったものの、同業他社と比較して良好とは言い難く、前年同期から減少した決算を発表したことが挙げられます。

続いて同社株価の今後の動きについて見ていきます。

同社が発表した2020年第2四半期決算によれば、7月に入り、同社の提供する決済ネットワークを通じた利用額は増加しているとしています。

したがって、次四半期である2020年第3四半期決算における同社の業績は、今四半期よりは良好なものになる可能性が高いです。

逆に懸念点としては、利益率が高く注視している国外取引の利用額の回復が、新型コロナウイルス感染症のパンデミック収束の見通しが立たない以上、見込みにくい状況にあることです。

同社の業績は回復しつつあるとは言え、さらなる成長を期待することはやや難しいと言えます。

また今回のコロナショックを契機に世界経済はリセッション入りしたともいわれており、カード会員の利用額に利益が左右される同社としては、リセッションは向かい風になりかねません。

短期的な同社株価の推移としては、しばらくは300ドル前後を目安のラインとして横ばいで動いていくと考えることができるのではないでしょうか。

再三になりますが、このような状況下ですので、投資は慎重に行っていくことが求められており、このことを常に頭の片隅においておくようにしましょう。

参考元:Mastercard Incorporated Reports Second-Quarter 2020 Financial Results

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