The Motley Fool

【米国株動向】10年後の時価総額が1兆ドルに達する可能性のある米国ハイテク3銘柄

モトリーフール米国本社、2020726日投稿記事より

アップルの時価総額は本稿執筆時点で約1兆6,000億ドル。

世界で最も価値のある株式であり、マイクロソフト、アマゾン、アルファベットを含む「1兆ドルクラブ」の一角です。

これら4銘柄はいずれも非常に高い投資妙味を提供してきたとはいえ、常に順風満帆だったわけではありません。

iPodが2003年に発売されてから、さらにはその4年後にiPhoneが発売されてから、アップルの株価上昇は終わったという主張を何度聞いたか、筆者には数え切れません。

こうしたアップルの事例は、企業が長期的な成長の波に乗り、永続的な顧客基盤を築けるときの勢いが持つ力を如実に示しています。

しかも1兆ドルクラブは、大企業でさえ急速なペースで成長し続けられることを示す証拠となっています。

「時価総額1兆ドル」という言葉は今後10年間でますます一般的になると思われます。

筆者が将来1兆ドルクラブに仲間入りすると考える大型株は、セールスフォース・ドットコム(NYSE:CRM)、ペイパル(NASDAQ:PYPL)、エヌビディア(NASDAQ:NVDA)の3つです。

セールスフォース:関連事業のエコシステムを成長させつつ自らも成長

セールスフォースという社名は、同社の主力製品が販売と顧客リレーションシップマネジメント向けソフトウェアであることを意味しますが、実際には同社の製品ははるかに多くの分野をカバーしています。

前回の四半期決算では、「販売」および「サービス」のクラウドコンピューティング部門が全体の売上高の半分以上を占め、2桁台の成長ペースを維持しましたが、「マーケティング」および「プラットフォーム」部門(後者はデータ統合と可視化サービスで構成)の成長ペースはそれを上回りました。

会社全体としては、同社は顧客のデジタルトランスフォーメーション実現を支援するビジネスソフトウェア企業へと変貌しつつあります。

ただし、同社に対して批判的な見方もあります。

特にこの数年は、同社は企業買収によって年間増収率を20%以上に維持しています。

そうした買収案件のいくつかはかなりの大型買収で、2019年に買収したデータ分析プラットフォーム運営会社のタブローの場合、買収価格は157億ドルに達しました。

とはいえ、ソフトウェアは急速に進化している産業であり、将来にわたり急速に拡大し続けるとみられています。

セールスフォースは長期計画に基づいて行動しており、革新的な企業を独自のアプリケーション・エコシステムに取り込んでいます。

それでも、1株当たりフリーキャッシュフローの成長ペースは増収率と(買収費用に充てるための)新株発行ペースの両方を上回っています。

セールスフォースが取り扱うアプリケーションの範囲が拡大するにつれ、ライフサイエンス・テクノロジー企業のヴィーヴァ・システムズや、最近になって「新規株式上場(IPO)を果たした銀行向けソフトウェア企業nCin(エヌシーノ)など、同社のプラットフォームを踏み台として利用する企業が増えています。

こうしたネットワークの広がりは、自らの内部成長と相まって、同社の成長を促すはずです。

過去12ヵ月の売上高は182億ドルで、本稿執筆時点の時価総額は1,700億ドルです。

現在の勢いを維持できれば、今後10年間で1兆ドルクラブに仲間入りする可能性は十分にあります。

【米国成長株】セールスフォース・ドットコムの決算情報からみる今後の株価の推移

ペイパル:デジタル決済の世界的普及が広大な成長余地を生む

ペイパルの2019年の売上高は183億ドルで、本稿執筆時点の時価総額は2,030億ドルです。

2015年にイーベイから分離されましたが、かつての親会社は今では取引先の1つにすぎません。

電子商取引は、世界の多くの市場でまだ発展の初期段階にあります。

イーベイから分離されたペイパルは現在、オンライン小売事業の中で最も収益性の高いサービスの1つであるデジタル決済で独自の道を築いています。

多くの新興国では、デジタル決済のシェアは依然として1桁にとどまっています。

先進国と新興国の両方で事業を展開するペイパルの増収率は、5年前に上場して以降、120%を超えており、しかも成長余力は十分に残っています。

一部の予測機関によると、デジタル決済取扱高の2023年までの年間成長率は20%弱となる見通しです。

ペイパルは、事業の1つとして個人間送金サービスVenmo(ベンモ)を持っています。

この事業はハイテクと銀行の境界をあいまいにし、同社は基本的な資金管理の分野で現状を変えようとしています。

最近では、電子小売クーポンと価格比較アプリを手掛けるハニーサイエンスを買収したことも貢献しており、同社は新型コロナウイルス後の世界で2桁台の成長を見込んでいます。

【米国株動向】新型コロナウイルスのパンデミック最中にペイパルが投資している3つの領域

エヌビディア:AI分野で大きな潜在力

エヌビディアの時価総額は本稿執筆時点で2,510億ドルです。

2019年の売上高は118億ドルにすぎず、事業規模はセールスフォースやペイパルよりはるかに小さいとはいえ、状況は急速に変化しています。

ハードウェアのアップグレードサイクル、ネットワーキングハードウェア会社メラノックスの買収、急成長中の人工知能(AI)アプリケーションにより、同社は第2四半期の増収率を前年同期比40%超と予想しています。

短期的な業績はともかく、同社は今後10年間で最もエキサイティングな企業の1つとなる可能性があります。

同社は、ビデオゲーム向けのハイエンドなグラフィックスカードメーカーとして知られていますが、ビデオゲームは同社にとってグラフィック処理ユニット(GPU)コンピューティング技術を進化させるための最も初期のアプリケーションにすぎません。

この数年で、GPUが高度なコンピューティングハードウェアを必要とする別のタスクへの応用に適していることが分かってきました。

実際、同社のデータセンター部門の今四半期の売上高は初めてゲーム部門を上回る見通しです。

データセンター部門の得意先は、自動運転車、ヘルスケア、産業自動化といった様々な産業を支える大規模なデータセンター運営企業です。

そして、同社の新たな事業として期待されるのがAIです。

いくつかの予測期間は、AI関連ソフトウェアサービス(AIシステムを訓練して展開するバックエンドシステムを除く)に対する全世界の支出は2023年までに年間1,000億ドルを超えると予測しています。

こうしたソフトウェアに組み合わせて使用するハードウェアの市場規模を割り出し、関連項目を集計すると、世界のAI産業規模は今後10年以内に年間1兆ドルに成長する可能性があります。

ハードウェア(およびAIシステム構築に使用するソフトウェア)に関して大きな優位性を持つエヌビディアは、今後数年で市場の多くの部分を獲得する見込みです。

同社がそう遠くない将来に1兆ドルクラブに加わる可能性は決して否定できません。

【米国株動向】年初来の株価上昇率がトップクラスのエヌビディアはなお注目すべきか?

フリーレポート配信

米国株式市場で株価が急上昇していますが、株式市場と米国経済の現状が一致しない理由をレポートとしてまとめています。

不況入りする中で米国株式市場が好調な3つの理由」はこちらからご覧ください。(メールアドレスの登録が必要です)

また、ツイッターやフェイスブックで最新情報を配信しております。

公式ツイッターアカウント公式フェイスブックアカウントをフォローする。

免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。アマゾンの子会社ホールフーズ・マーケットのCEOであるJohn Mackeyは、モトリーフール米国本社の取締役会メンバーです。アルファベットのエグゼクティブであるSuzanne Freyは、モトリーフール社の取締役会メンバーです。マイクロソフトの子会社LinkedInの従業員であるTeresa Kerstenは、モトリーフール米国本社の取締役会メンバーです。元記事の筆者Nicholas Rossolilloは、アルファベット(C株)、アップル株、マイクロソフト株、NVIDIA株、ペイパル・ホールディングス株、セールスフォース株、アマゾン株、ヴィーヴァ・システムズ株を保有しています。モトリーフール米国本社は、アルファベット(A株)、アルファベット(C株)、アップル株、マイクロソフト株、NVIDIA株、ペイパル・ホールディングス株、セールスフォース株、アマゾン株、ヴィーヴァ・システムズ株を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は、イーベイ株を推奨しています。モトリーフール米国本社は、以下のオプションを推奨しています(マイクロソフト株の2021年1月の85ドルのロング・コール、マイクロソフト株の2021年1月の115ドルのロング・コール、アマゾン株の2022年1月の1940ドルのショート・コール、アマゾン株の2022年1月の1920ドルのロング・コール、ペイパル・ホールディングス株の2022年1月の75ドルのロング・コール)。
最新記事