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【米国株動向】今注目すべきクラウド・コンピューティング株3銘柄

モトリーフール米国本社、202079日投稿記事より

クラウド・コンピューティングはここ数年、有望な投資テーマとなっています。半導体大手エヌビディア(NASDAQ:NVDA)のCEO、ジェンセン・ホアン氏は最近の電話会議で、「基本的なコンピューティング要素は今やストレージサーバー、CPUサーバー、GPUサーバーであり、数百万人ものユーザーに同時にサービスを提供するハイパースケール・アプリケーションによって構成されています」と述べています。

調査会社ガートナーは以前、クラウド・コンピューティング市場全体が2020年に前年比17%成長して2,660億ドルに達すると予測していましたが、この予測はパンデミックがトレンドを加速させる前のものです。

サービスとしてのインフラ(IaaS)を含むクラウド・インフラ・サービス市場は、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)やマイクロソフトAzureなどの大手ハイテク企業がしのぎを削る分野で、サービスとしてのソフトウェア(SaaS)よりも速いペースで成長しています。

マイクロソフトとアリババ(NYSE:BABA)は最大手のプロバイダーであり、いずれも市場シェアを伸ばしています。

筆者はクラウド・コンピューティング銘柄に投資する場合の最善の選択肢は、エヌビディア、マイクロソフト、およびアリババだと考えています。

以下、その理由を説明します。

エヌビディア:クラウド市場のバックボーン

エヌビディアは、すべての主要クラウド・プロバイダーにグラフィックス処理ユニット(GPU)を供給し、その売上高は爆発的に増加しています。

データセンター部門の売上高は、2016年度の3億3,900万ドルから2020年度に29億9,000万ドルへと急増しました。

2021年度第1四半期の総売上高は前年同期比80%増の11億4,000万ドルとなりました。

エヌビディアは最近、新しいGPU であるA100シリーズを発売しました。

同シリーズはアリババ・クラウド、AWS、バイドゥ・クラウド、デル・テクノロジーズ、アルファベット傘下のグーグルクラウド、マイクロソフトAzureが採用する計画です。

中でもDGX A100は最大56台のGPUを使用して、人工知能アプリケーションなど最も性能の高さが求められる作業を処理できます。

こうした高性能ハードウェアの販売は利益率に直結します。

前四半期の非GAAP粗利率は、ゲーム用GPUである GeForceの販売構成比率の上昇とデータセンター向けGPUの売上高増加によって前年同期比6.8%ポイント押し上げられ、65.8%となりました。

エヌビディアは、データセンター向けのスイッチ、ケーブル、その他のネットワーキングソリューションの大手サプライヤーであるメラノックスの買収を完了したばかりです。

メラノックスはデータセンター部門の一部となり、大手クラウド・プロバイダーがデータセンター事業を拡大する中でより多くのビジネスを勝ち取るため、エヌビディアは幅広い商品ラインアップを揃えることができました。

メラノックスが加わることにより、エヌビディアの2021年度第2四半期の売上高は前年比41%増の約36億5,000万ドルに達する見込みです。

エヌビディアは、クラウド・コンピューティングの成長の恩恵を受ける絶好の位置につけています。

サーバーを自社で保有するオンプレミスからクラウドへ移行するにはまだ時間がかかることを考慮して、少額から投資するのもいいかもしれません。

現在の予想PERは47倍で、配当利回りは0.2%です。

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マイクロソフト:クラウド・プロバイダーのトップ企業に向けてシェアを拡大

マイクロソフトは企業向けSaaS市場ではリードしていますが、クラウド・インフラ市場での地位は2番手とアマゾンに遅れをとっています。

しかし、マーケットシェアは昨年の16%から18%へ拡大しています。

CEOのサティア・ナデラ氏は最近の電話会議で、「当社がデータセンターを設置している地域の数は他のどのクラウド・プロバイダーよりも多く、今四半期は新たにメキシコとスペインにデータセンターを建設します」と述べています。

マイクロソフトはコカ・コーラや全米バスケットボール協会などの大組織からビジネスを獲得しています。

ナデラ氏は、「AIの分野では、顧客は当社の包括的なポートフォリオを利用しています。このポートフォリオには、新型コロナウイルスがもらした課題をはじめ、個別の課題に対処するためのツール、サービス、インフラが含まれています」と説明しています。

マイクロソフトのインテリジェント・クラウド部門の前四半期の為替調整後売上高は前年同期比29%増加して123億ドルとなりました。

同四半期の総売上高は同15%増の350億ドルでした。

同社は潤沢な現金も創出しています。

直近四半期のフリーキャッシュフロー(FCF)は前年同期比25%増の137億ドルとなりました。

経営陣は好調なクラウド事業がFCFの増加を牽引したと述べています。

クラウド・コンピューティングにおける市場シェア拡大と消費者市場におけるWindowsおよびOfficeソフトウェアの圧倒的地位を考えると、マイクロソフトは現時点で最も注目されるクラウド銘柄かもしれません。

現在の予想PERは35倍で、配当利回りは1%弱です。

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アリババ:中国のクラウドとeコマース市場を支配する

アリババは中国の大手デジタルプラットフォームであり、eコマース、小売、ストリーミングメディアの事業のユーザー数は7億8,000万人に上ります。

世界全体でのユーザー数は9億6,000万人で、同社は2036年までに20億人とすることを目指しています。

投資家は、同社が運営するアリババ・クラウドから目を離すべきではありません。

同部門が総売上高に占める割合は11%にすぎませんが、2020年度第4四半期の売上高は前年同期比58%増となりました。

この成長は、ビデオ視聴の増加と新型コロナウイルス・パンデミックの最中のリモートワークおよびリモート学習の広範な採用によってもたらされました。

投資家はアリババの株式を買うことで、急成長を遂げているクラウド・コンピューティングのリーダーであり、eコマースの成長からも恩恵を受け、大きな可能性を持つ企業に投資することになります。

CEOのダニエル・ザン氏は直近の決算発表で、「当社の小売売上高は中国国内の小売売上高の6分の1に達しており、依然として大きな成長の余地があると考えています」と述べました。

ザン氏はクラウドに関しても楽観的で、「パンデミックが企業のデジタルトランスフォーメーションをさらに加速すると考えています。公共部門を含むすべての業界が、テクノロジーインフラのクラウドへの移行を選択するでしょう」と述べています。

アリババの予想PERは30倍で、本稿で取り上げた中では最も割安です。

このバリュエーションには中国企業への投資リスクが反映されていますが、成長の大きな可能性を考えると、アリババは現時点で掘り出し物かもしれません。

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免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。アマゾンの子会社ホールフーズ・マーケットのCEOであるJohn Mackeyは、モトリーフール米国本社の取締役会メンバーです。アルファベットのエグゼクティブであるSuzanne Freyは、モトリーフール社の取締役会メンバーです。マイクロソフトの子会社LinkedInの従業員であるTeresa Kerstenは、モトリーフール米国本社の取締役会メンバーです。元記事の筆者John Ballardは、アマゾン株、エヌビディア株、マイクロソフト株を保有しています。モトリーフール米国本社は、アリババ・グループ・ホールディングス株、アルファベット(A株)、アルファベット(C株)、アマゾン株、エヌビディア株、バイドゥ株、マイクロソフト株を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は、以下のオプションを推奨しています(アマゾン株の2022年1月の1940ドルのショート・コール、アマゾン株の2022年1月の1920ドルのロング・コール、マイクロソフト株の2021年1月の85ドルのロング・コール、マイクロソフト株の2021年1月の115ドルのロング・コール)。

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