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「アクティブ・ファンドで積立したい!」つみたてNISAの対象ファンドから選べばよいのか?

積立投資をする場合、インデックス・ファンドを中心として積立てていく投資家が多いようですが、アクティブ・ファンドも根強い人気があります。

このアクティブ・ファンドで積立投資したい場合、2018年から始まった積立投資を推進する制度「つみたてNISA」の対象ファンドの中から選ぶのも一つの方法です。

しかし、「つみたてNISAの対象ファンド=積立投資に適したファンド」と一概には言い切れません。

つみたてNISAの対象ファンドとは?

つみたてNISAの投資対象には、金融庁の条件に合致した「長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託」のみが選ばれています。

つみたてNISAの対象ファンドとなるには厳しい条件をクリアする必要があります。

例えば、購入時解約時の手数料はゼロでなければなりませんし、信託報酬も上限が定めてあります。

その他にも細かい条件がありますが、それらを全てクリアしたものだけが、対象ファンドとなっています。

対象ファンドとして選ばれた本数もかなり絞り込まれています。

現在、日本には公募ファンドが数千ある中で、つみたてNISAの対象ファンドとなっているのは159本です。

このうち、ほとんどが指数等に連動するインデックス・ファンドであり、アクティブ・ファンドはわずか17本しかありません。

言わば、積立投資に適したアクティブ・ファンドとして金融庁からのお墨付きを得ているのは、この17本のみです。(2018年10月31日時点)

では、アクティブ・ファンドで積立投資したいのであれば、つみたてNISAの対象ファンドである17銘柄から選べば、間違いないのでしょうか。

残念ながら、そうとも言い切れません。

つみたてNISAの対象ファンドになっているからといって、積立投資に適したものとして投資家から高い支持を受け続けてきたとは限りません。

また、つみたてNISAの対象以外にも積立投資に適したアクティブ・ファンドがあるかも知れません。

選ばれるための努力をしたファンド

つみたてNISAの対象ファンドとなるためには、各種の条件を満たしたうえで、金融庁に届出が必要です。

見方を変えると、現在は対象ファンドであっても、届出以前は条件を満たしていなかったかもしれません。

例えば、もともと条件を満たしていなかったけれども、購入時手数料をゼロ(ノーロード)にしたり、信託報酬を引き下げたりといった商品性の見直しにより、つみたてNISAの条件を満たしたファンドがあります。

これらは選ばれるための努力の結果として、つみたてNISAの対象ファンドになることができました。

金融庁の資料によると、つみたてNISAの対象であるアクティブ・ファンド17本のうち、4本がこのような商品性の見直しにより対象ファンドになったと示されています。

また、もともと確定拠出年金専用のファンドであったものを一般販売に転用することで、つみたてNISAの対象になったアクティブ・ファンドも4本あります。

こうしたファンドの場合、届出時に条件を満たしてはいるものの、それ以前に積立投資に適したファンドとして投資家から支持を得てきたかのは定かではありません。

事実上、辞退したファンドもある

商品性の見直しによって「つみたてNISA」の対象ファンドとなれたファンドがある一方、事実上、選ばれるのを辞退したファンドもあります。

長きにわたり投資家からの支持を集めており、条件を満たしていると思われていても、つみたてNISAの対象ファンドとして金融庁に届出をしなかったファンドも実際にあります。

条件を満たしていたとしても、金融庁に届出がなければ、対象ファンドとはなりません。

つまり、金融庁の示す「長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託」の条件に合ったファンドは、つみたてNISAの対象ファンド以外にも存在するということです。

新しいファンドは絶対に選ばれない

別の観点として、新規に設定されたアクティブ・ファンドは、つみたてNISAの対象になることは絶対にありません。

アクティブ・ファンドが、つみたてNISAの対象になるための条件の一つに、5年以上の運用実績があるからです。

少なくとも5年以上の実績が求められるため、仮に長期の積立投資に適したファンドが設定されたとしても、そのファンドがすぐに、つみたてNISAの対象に選ばれることはないのです。

つみたてNISA対象ファンドでも購入時手数料がかかる場合も

つみたてNISAの対象ファンドは、購入時手数料は無料(ノーロード)であると思っても、ファンドの目論見書を見ると購入時手数料について「3.24%(税抜き3.00%)を上限として、販売会社が定める料率とします。」などと記載されていることがあります。

確かに、つみたてNISAの対象ファンドは、つみたてNISA制度内で、購入する場合は購入時手数料が発生しません。

しかし、つみたてNISAの対象ファンドだからと言って、そのファンドはいつどこで購入しても購入時手数料がゼロになるとは限りません。

つみたてNISAの対象ファンドでも、購入方法や窓口によっては、購入時手数料がかかる場合があるので、注意が必要です。

アクティブ・ファンドの選択は簡単では無い

アクティブ・ファンドについて、「つみたてNISAの対象ファンド=積立投資に適したファンド」とは言い切れない理由について考えました。

現在、選ばれている17本のアクティブ・ファンドの選ばれた背景、辞退したファンドがあること、新規のファンドは選ばれないこと等に触れながら考察しました。

また、つみたてNISAの対象ファンドであっても、場合によっては購入時手数料が発生する可能性があることも取り上げました。

これらを理由に、つみたてNISAの対象ファンドを否定するものではありません。

合理的な基準でファンドを絞り込むことは、投資初心者が積立投資を始めるのに大変役立つ仕組みといえるでしょう。

また、金融庁の基準に合わせて信託報酬や購入時手数料を引き下げるという動きがあったのも、業界の発展や投資環境の整備にプラスに働いていると思われます。

とはいえ、積立投資のためのアクティブ・ファンドの選択は慎重に行いたいものです。

インデックス・ファンドと違って、アクティブ・ファンドは、単純に指数の種類や信託報酬などで比べられる訳では無いからです。

ファンド毎に運用方針や投資先も違いますし、もちろん運用パフォーマンスも大きく変わってきます。

積立投資を検討しているなら、長期間にわたり積立を継続していく訳ですから、長く付き合えるファンドを見つけることが肝要でしょう。

確かに、つみたてNISAの信託報酬や運用の実績という金融庁の設定した条件も参考となるでしょう。

しかし、一番大切なのは、自分の投資スタイルと合致していて、何十年という長期で運用を任せたいと思えるファンドを見つけることではないでしょうか。

つみたてNISAの対象ファンドのリストに記載されているか否かだけで、各ファンドを判断し選択してしまうことは避けたいものです。


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