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トヨタやエクソンモービルの時価総額を抜いたテスラ、主役エネルギーの交代を象徴

アメリカの電気自動車メーカーであるテスラ(NASDAQ:TSLA)の時価総額が、6/30にアメリカの石油メジャーであるエクソンモービルを抜き、7/1には自動車メーカー大手のトヨタ自動車を抜きました。

この出来事はエネルギーの主役交代を象徴するものであると言えるのではないでしょうか。

電気自動車メーカーであるテスラが、ガソリン車を中心に販売してきた老舗かつ大手の自動車メーカーであるトヨタ自動車の時価総額を抜き、また石油メジャーとしてガソリンをはじめとした石油関連製品を世の中に提供してきたエクソンモービルの時価総額を抜き、株式市場における企業価値を高めています。

化石燃料をエネルギーとしてものを動かす時代から、電気をエネルギーとしてものを動かす時代へと変化しつつあり、その変化を見越した投資家の動きが加速しています。

もちろん、石油を利用して電気を生み出す火力発電もありますので、エネルギーの交代などと一概には言えないものの、時代の変化を象徴する動きであると言えるでしょう。

今回の記事では、テスラが続伸する理由や、テスラの株価の今後について述べていきたいと思います。

また、テスラの決算やコロナ騒動後に初めて上場来高値を更新した際の記事なども書いておりますので、同社の事業内容やビジネスモデルなどについて詳しく知りたい方はぜひご覧ください。

【米国株動向】テスラの決算内容と株価の今後について

テスラが上場来高値を更新。要因と今後の展望を考察

テスラ続伸の理由

テスラは6/9に終値ベースでコロナショック以前の高値を更新し、その後も続伸。

1,000ドルの大台に乗ってからは1,000ドル前後でもみ合いが続いていました。

6/30頃から再び上昇し、7/2の終値は1,208.66ドルとなっています。

このようにテスラの株価が続伸している要因は何なのでしょうか。

まず、1,000ドル前後のもみ合いから脱することができた要因として、同社CEOであるイーロン・マスク氏が第2四半期決算(4-6月期決算)において、同社が赤字を回避するとの予想をしているという趣旨の報道がされたことが挙げられます。

イーロン・マスク氏は従業員に対する電子メールで「収支均衡に非常に近づきつつある」と説明したと言われており、コロナショックの影響を受けた4-6月期の決算においても黒字を達成できるとの見方が強まりました。

このことを市場は好材料と捉えたため、同社株価は上昇したと言えるでしょう。

テスラに関する好材料はこのことだけにとどまりませんでした。

7/2に同社が発表した第2四半期の納車台数によれば、厳しいと言われていた前期比増加を達成しました。

第1四半期の納車台数である約8万8400台に対して、第2四半期の納車台数は9万650台となっており、2.5%増加しました。

またアナリスト予想平均は約8万3000台であり、アナリスト予想も上回っています。

同社が新たに販売し始めた廉価モデルSUVである「モデルY」は今回の納車台数データに期初から反映されています。

前年同期と比較すると5%の減少となっているものの、コロナ禍においても納車台数の前期比増を達成した第2四半期の納車台数の発表を市場は好材料と捉え、同社株価は続伸し、1,200ドル台にまで上昇しました。

今回の株価上昇により、テスラの株価は今年に入ってから約2.7倍上昇しており、直近1年間では約5倍も上昇しています。

凄まじい成長を遂げていると言えるでしょう。

テスラ、トヨタ自動車、エクソンモービルの時価総額比較

テスラの株価が大幅に上昇したことを受け、テスラの時価総額はトヨタ自動車や国際的な石油メジャーであるエクソンモービルの時価総額を上回りました。

7/3時点での3社の時価総額は以下の通りです。

為替レートは執筆時のレートである、1ドル107.49円で計算しています。

  • テスラ…2,242億ドル
  • トヨタ自動車…22.06兆円(およそ2,052億ドル)
  • エクソンモービル…1,865億ドル

テスラの株価は上昇し、トヨタ自動車、エクソンモービルの株価は下落しているため、時価総額の差は徐々に大きくなっています。

ガソリン車でその地位を築いてきたトヨタ自動車と、石油メジャーとして石油関連資源を世界中に提供してきたエクソンモービルの時価総額を、電気自動車という次世代の自動車を提供するテスラが抜いたことは、時代の流れやエネルギー主役の交代を象徴する出来事であると言えるのではないでしょうか。

テスラの今後の株価の推移について

テスラの株価の上昇はとどまることを知らぬ勢いですが、この上昇がいつまで続くのかどうかはわかりません。

トヨタ自動車の自動車販売台数は1,000万台を超えるのに対し、昨年のテスラの自動車販売台数は40万台にも届いていません。

6月中旬頃には、ゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーといった大手投資銀行がテスラの投資判断を引き下げることを発表するなど、テスラの株価は割高であるとの見方をする人は一定数います。

このとき、この2社は現在の株価水準は電気自動車業界における競争激化などのリスクを過小評価していると指摘していました。

今回のテスラの株価の急激な上昇は、好材料に支えられた側面が強く、今後も同水準の株価を維持できる保証はありません。

7月末にはテスラ社が第2四半期決算を発表しますので、それまで現在の株価を維持できるのかどうかには注目していきたいところです。

今回のまとめ

アメリカの電気自動車メーカーであるテスラは、コロナ禍での黒字達成の見込みや販売台数の増加などの好材料をもとに株価が上昇し、トヨタ自動車やエクソンモービルなどの時価総額を上回りました。

その一方でテスラの株価は割高であると言われています。

筆者はテスラがコロナ後に初めて上場来高値を更新した際の記事において、テスラ株のさらなる続伸を予想しましたが、今後はこの株価水準の維持にとどまるのか、それともさらに上昇していくのか、1,000ドル前後まで再び株価を戻すのかどうかの判断は難しいと言えるでしょう。

注目の銘柄であることには変わりなく、今後の同社株価の動きは注視していきたいところです。

また7月末には同社の第2四半期決算の発表があり、同社CEOであるイーロン・マスク氏の予想通りに黒字を達成できるのかどうかに注目が集まります。

参考元:Tesla Q2 2020 Vehicle Production & Deliveries

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