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【米国株動向】ハイテク大手のアリババとフェイスブック、長期投資するならどちらに注目か

モトリーフール米国本社、2020618日投稿記事より

中国最大のeコマース及びクラウドサービス提供企業であるアリババ・グループ・ホールディング(NYSE:BABA)と、世界最大のソーシャルネットワーク・サービスであるフェイスブック(NASDAQ:FB)は、ともに長期的な利益を追求する投資家にとって注目に値する選択肢といえます。

アリババの株価は2014年の上場以来3倍に、フェイスブックの株価は2012年の上場以来6倍になっています。投資対象としてこの2つを比較していきます。

アリババは、直近の四半期では売上高の82%を小売り事業から得ています。

中国国内ではTaobaoやTmall、東南アジアではLazada、海外消費者向けにはAliExpress、ビジネスユースにはAlibaba.comと多彩なプラットフォームを有し、その他にも海外eコマースや実店舗を展開しています。

中国での年間アクティブ顧客数の合計は7億2600万人にのぼります。

クラウド事業は売上高全体の11%を占めており、残りは動画配信サービス、インターネットブラウザ、検索エンジン、スマートスピーカー事業などです。

しかし利益を出しているのはeコマース事業のみで、オンラインのマーケットプレイスの広告収入(ユーザーがオンライン広告をクリックするごとに課金)が他の赤字事業の成長を支えています。

次にフェイスブックですが、フェイスブック本体の月間アクティブユーザー数(MAU)は26億人です。

傘下のメッセンジャー、ワッツアップ、インスタグラムを含めたMAUの合計は約30億人近くです。

仮想現実(VR)プラットフォームの「Oculus」、スマートスクリーン「Portal」等のデバイスも販売しています。

直近四半期では、売上高の98%をオンライン上の広告料から、残りをデバイス販売から得ています。

多くの国では、フェイスブックとグーグル親会社のアルファベット(NASDAQ:GOOG)(NASDAQ:GOOGL)の2社でオンライン広告市場をほぼ独占した状態にあります。

しかし最近競争に加わったアマゾン・ドット・コム(NASDAQ:AMZN)が、eコマース市場での圧倒的な地位を強みに、自社のプラットフォーム上のオンライン広告収入を伸ばしています。

中国政府によるインターネット規制により、中国ではフェイスブックが使えません。

しかし、同社は中国企業が海外顧客向けに展開する広告から多額の収入を得ています。

次は成長のスピードを比較します。

アリババの売上高は2020年度(2020年3月期)に35%増加し、調整後1株当たり利益(EPS)は38%増加しました。

2021年度は、コロナ禍のマイナス要因を織り込んでも少なくとも28%の増収を見込んでいます。

アナリストは、調整後利益について14%の増益を予想しています。予想株価収益率(PER)は26倍です。

アリババが直面する課題として、中心となるeコマース事業のさらなる成長は、利ざやの低い実店舗や海外eコマースへの依存が高くなっている点です。

オンラインのマーケットプレイスも、国内第2位のJD.com、同第3位のPinduoduoとの激しい競争にさらされています。

クラウド事業でも、中国第2位のテンセントとの競争が激化しています。

同様に、中国の電子決済市場はアリババ傘下のアリペイと、テンセントのWeChat Payの2社でほぼ市場を独占しています。

この争いで、売上成長が鈍化し、利益率も押し下げられる可能性があります。

また、米国当局が今後、アリババのような中国企業の株の米国上場廃止に動く可能性は小さいとは言え、無視できません。

フェイスブックの売上高は2019年に27%アップしましたが、1株当たり利益は15%下がりました。

これはエコシステム関連の投資や、個人情報やセキュリティに関する規制当局の調査に伴う費用の増大によるものです。

同社は今年の業績見通しを今のところ示していませんが、アナリストは10%の増収、13%の増益を予想しています。

パンデミックの影響で広告収入が鈍化しているためとは言え、予想PERが30倍以上で推移している企業としては物足りないと言えます。

フェイスブックの各プラットフォームは成長を続けています。

しかし、Z世代(ミレニアル世代より若い層)に人気のスナップチャットやTikTokなど、他社が運営するプラットフォームに若者ユーザーを奪われつつあるのも事実です。

グーグル、アマゾンをはじめとする競合他社に広告の顧客を奪われる可能性もあります。

さらに、米国および海外での独禁法違反をめぐる問題も未だ解決には至っていません。

軍配はアリババか?

両企業とも、それぞれが舞台とする市場で今後も強い立ち位置を維持し、今後10年間、株価は上昇を続けるでしょう。

しかし、事業の多様性、成長率の高さ、バリュエーションの低さを鑑みて、投資対象の観点からアリババがより注目に値するでしょう。

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免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。アマゾンの子会社ホールフーズ・マーケットのCEOであるJohn Mackeyは、モトリーフール米国本社の取締役会メンバーです。アルファベットのエグゼクティブであるSuzanne Freyは、モトリーフール社の取締役会メンバーです。Randi Zuckerbergは、フェイスブックのマーケティング開発部の元ディレクターおよび元スポークスウーマンであり、マーク・ザッカーバーグCEOの姉です。Randiはモトリーフール社の取締役会メンバーです。元記事の筆者Leo Sunは、アルファベット(A株)、アルファベット(C株)、アマゾン株、フェイスブック株、JD.com株、スナップ株、テンセント・ホールディングス株を保有しています。モトリーフール米国本社は、アリババ・グループ・ホールディングス株、アルファベット(A株)、アルファベット(C株)、アマゾン株、フェイスブック株、JD.com株、スナップ株、テンセント・ホールディングス株を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は、アマゾン株のオプションを推奨しています(2022年1月の1940ドルのショート・コール、2022年1月の1920ドルのロング・コール)。
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