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テスラに負けない技術を持つ、中国の電気自動車メーカー。トランプ騒動で大丈夫か?

現在の乗用車は、ガソリン・ディーゼル車が主流です。

電気自動車というと、これからの次世代の技術という認識が強いでしょうが、実は電気で走る電気自動車という発想は以前からあり、なんと実は1839年にガソリン自動車よりも前に開発されました。

しかし、当時の技術では実用にいたらず、後の1904年に発表されたガソリン車が160Km以上のスピードが出たという報道をきっかけに、市場の注目はガソリン車となりました。

そして、歴史上有名な1908年のT型フォード車の発表により、電気自動車の開発は市場から次第に姿を消していきました。

近年では1990年代にGM(ゼネラルモーターズ)により、カリフォルニア州とアリゾナ州にて一定期間ですが、EV1という電気自動車がリースされた時期がありました。

その後、2000年以降にテスラ社が販売を始めるまで目立った開発はありませんでした。

最近になり、アメリカのテスラ社の車が各国で販売され、電気自動車業界をリードしているように見えます。

私が住むオーストラリアでも最近、このテスラ社の車をちらほら見るようになり、段々と一般家庭に普及しつつあるのを感じます。

余談ですが、アメリカのテスラ社は、右ハンドルで販売しています。

1980年代に、左ハンドルのアメリカ車にて日本市場に参入しようとした時代に比べて対応が変わったものです。

確かにオーストラリアは外国車のハンドルの位置の規制は厳しいですが、最初から右ハンドルを生産している姿には関心します。

ガソリン・ディーゼル車に比べ環境に良いのは分かりますが、気になるのは経費。

ガソリン代と電気代どちらが安いのというのは多くの人の疑問かと思いますが、現状では一般家庭の電気代が急激に上がらなければ、電気自動車の方が経費は安いようです。

そして、車の維持費としてメインテナンス代もガソリン・ディーゼル車にあるようなエンジンオイル交換などが必要でなくなる為、その分、安くすむようです。

段々と普及しつつある電気自動車ですが、果たして利用者は増えるのでしょうか?

一番の問題は”充電”でしょう。

テスラ社のサイトを参照すると、家庭に充電器を設置する場合はちょっとした工事が必要のようですし、今でいう”ガソリンスタンド”ならぬ”充電スタンド”の設備はまだまだ整っているようには見えません。

おそらく電気自動車が普及すると充電は主に家で行い、外での充電は非常時など必要な時のみになり、”ガソリンスタンド”というものはなくなっていくのではないでしょうか。

テスラ社のホームページによると、毎日充電する事を提唱しているようですが、プラグを車に差し込むだけの作業ですが、果してこの”毎日充電が必要”という作業に対して車の購入者はどう反応するのでしょうか。

いづれにせよ、電気自動車が普及し始めたら、駐車しただけで、勝手に充電できるシステムがすぐに開発されそうな気がします。

現在、アメリカ国内で電気自動車界をリードしているのはテスラ社でしょうが、中国の自動車メーカーもガソリン・ディーゼル車と同様にアメリカ電気自動車市場に参入しています。

その1つは今回、ご紹介するNIOという会社です。

NIO Inc.

このNIO(NYSE:NIO)という会社のビジネスモデルのおもしろいところは、通常の新規購入者への営業活動に力を入れるのではなく、市場の信頼を得る為に、オンライン・オフラインのコミュニティーへの宣伝活動に力を入れているところです。

市場に信頼を得てもらい、車を購入してもらうという方針を取っているのには、中国の会社としてはとても興味深いビジネスモデルと思います。

そして何と言ってもこのNIOの株価、2018年に上場して以来、$10以下を推移しています。

同業者の大手、テスラ社は2020年になり500ドルを超えたかと思うと、他の多くの銘柄がそうであるように、コロナの影響でいったん株価を下げた後、6月には900ドル台まで突入しています。

よってテスラ社と違い、とても低い株価なので多くの株を保有でき、購入はしやすいと思います。

そして、すでに上昇してしまっているテスラ社とは違い、まだまだ上昇する余地があるNIOの株は、将来の電気自動車産業への期待も含めて、保有する価値はあると思います。

同様に中国の電気自動車メーカーとして「小鵬汽車(Xpeng motors)」という会社があります。

この会社のおもしろいところは、通常IPOをする場合は報道関係に大体と宣伝をするものですが、米国でIPOをひそかに申請。

5億ドル(約550億円)の資金調達を計画しているという報道がありました。

上場時期は2020年7月から9月を予定しており、米投資機関JPモルガン、米金融大手ゴールドマンサックスなどが投資機関となっています。

JPモルガンが主要引受業者となるというアメリカでも主流の投資機関が関わっています。

それくらい電気自動車産業に注目が集まってきているのでしょう。今年のIPO銘柄として注目しておくもの良いかもしれません。

このように電気自動車産業は、将来の産業として夢がある話にも見えますが、最近の政治関連のニュースを見ると、上記の電気自動車銘柄に関わらず、アメリカ市場に参入している中国銘柄の行方が心配になってきます。

大きな理由としては、トランプ大統領の発言を元に悪化しているアメリカと中国の関係です。

せっかく良い商品を市場に提供しても、政治問題でアメリカ国内の企業活動に影響が出てくる可能性もあります。

そうなってくると少なからず株価にも影響を及ぼすでしょう。

大きな要因としては、2020年11月にある大統領選挙でトランプ大統領が再選するかしないかでしょう。

再選すれば中国銘柄の株価がすぐに下がるとはいかないでしょうが、彼の発言や政策にて将来的に株価に影響を与える事でしょう。

政治がこの手の将来有望な技術に影響を及ぼさない事を願う限りです。

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免責事項と開示事項 記事の作者、小林貴之は、記事内で言及されている銘柄を保有してはいません。記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資アドバイスではありません。

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