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南米Eコマースの覇者、メルカドリブレを徹底解説

南米のEコマース市場で一番存在感がある企業は、Amazonではなくメルカドリブレ(NASDAQ: MELI)です。

新型コロナウイルス感染拡大や世界各国の都市ロックダウンによって、Eコマースの需要は伸び盛りです。

それに伴い、Eコマース関連のAmazonやShopifyの株価は伸びており、投資家から人気を集めています。

中国のEコマースを代表するアリババの株価も比較的堅調です。

南米のメルカドリブレの株価も大きく伸びています。

Eコマース市場の拡大の恩恵を受け、2020年の5月には46%も上昇しました。

日本ではメルカドリブレはAmazonやアリババほど知られた銘柄ではありません。

しかし南米Eコマースでは、あのAmazonに負けない地位を確立しており、南米Eコマース市場を制しているのはメルカドリブレです。

しかもメルカドリブレは日本の楽天も参考にするほどのEコマース企業です。

本記事では注目の南米Eコマース企業であるメルカドリブレをご紹介します。

メルカドリブレは南米の楽天、Amazon?

メルカドリブレはよく南米の楽天、Amazonなどと表現されています。

南米では楽天やAmazonに例えられるほど存在感のあるEコマース企業です。

事業の柱はEコマース、電子商取引やモバイル決済です。

アルゼンチンに本社を置き、ブラジル、メキシコ、コロンビア、チリ、ウルグアイなど18カ国で事業を展開しています。

南米の人口は6億人を超える巨大市場ですが、ネット普及率は2018年時点のデータでは70%台の国ばかりです。

ちなみに日本は90%を超えています。

つまり巨大市場であるにも関わらず、まだまだネット普及の拡大余地が残されているということになります。

メルカドリブレの業績は?

メルカドリブレの2020年の1Qでは、決算が評価され、1日で株価が20%上昇しました。

5月は約46%も株価が上昇しました。

決算報告によると売上高は前年同期比の70.5%増。

この決算は市場にインパクトを与え、株価を1日で急騰させるきっかけにもなりました。

通年の決算でも売上高に関しては順調に右肩上がりです。

特に2019年度は大きく売上高が伸びています。

参考:メルカドリブレ2020年度1Q決算

ユニークユーザーも前年同期比で3割増えています。

メルカドリブレは市場関係者から成長性の高い銘柄であると注目されていましたが、市場の期待にこたえています。

ロックダウンが南米Eコマース利用者を拡大

コロナウイルス感染拡大の影響で、南米では厳しい都市ロックダウンが行われました。

しかしロックダウンによって、これまでEコマースを利用していなかった人達がメルカドリブレの便利さに触れることになります。

ネットやEコマースの利用者数がまだまだ発展途上にある南米では、売上をさらに後押しするきっかけになりました。

メルカドリブレがAmazonに負けない理由

世界最大のEコマース企業のAmazonも南米に進出しています。

Amazonの南米進出がニュースになったときは、メルカドリブレの株はかなり売られました。

しかし数年、経ってもメルカドリブレの南米でのEコマースの地位は揺らいでいません。

日本ではAmazonの存在感は大きいですが、何故メルカドリブレはAmazonに負けず南米Eコマースの覇者であり続けられるのでしょうか。

実は、ラテンアメリカは現金主義の経済で中には銀行口座がない人もいます。

しかしメルカドリブレは南米の市場に合わせてクレジットカード、現金がない人でもEコマースを利用できる仕組みづくりをしています。

メルカドリブレ独自の決済サービスもあるため、クレジットカードがなくても利用しやすいのがメルカドリブレの強みです。

しかも、独自の決済サービスは、今ではメルカドリブレの収益源のひとつに成長しました。

決済サービスは「メルカドパゴ」と呼ばれ、PayPalのような決済システムで実店舗でも使えるサービスになっています。

現金の受け渡しはウイルス感染のきっかけにもなるため、この決済システムを使う人も増えてきそうです。

また送料無料サービスを導入し、荷物追跡、紛失補償もメルカドリブレは提供しており、流通インフラが脆弱な南米諸国でも、荷物がしっかり届く安心感があります。

送料無料サービスは日本の楽天もメリカドリブレのモデルを参考にしています。

一方でAmazon発祥のアメリカは南米とは異なり、クレジットカード前提の社会です。

Amazonはブラジルでも基本的にはアメリカの仕組みをそのままもちこんでおり、南米のユーザーに対してメルカドリブレほどフレンドリーではありません。

メルカドリブレは南米のEコマース事情に適したサービスが支持されています。

メルカドリブレは成長株だがリスクもある

メルカドリブレは成長株ですが、政情が不安定な南米中心のサービスであるため、カントリーリスクもあります。

例えば南米の石油産出国のベネズエラでは、アメリカとの関係悪化による経済制裁の影響を受け撤退を余儀なくされました。

またクレジットサービスが拡大しているものの、不渡りが増加しており、延滞率も高くなっています。

またメルカドリブレの本拠地、アルゼンチンは財政破綻(デフォルト)の常連国であり、メルカドリブレそのものの業績に問題はなくても売られることも少なくありませんでした。

新興国が多い南米を拠点にしているからこそ、成長性も高い反面、外部要因からのリスクも受けやすいところにも気をつけなければいけません。

また成長性が期待されており株価も割高で取引されているところは否めません。

しかし、メルカドリブレならではの成長力や、南米市場のポテンシャルの高さが魅力的にうつる投資家も少なくないのではないでしょうか。

幸い株投資では、Amazonを買ったらメルカドリブレを買ってはいけないということはありません。

例えばEコマース関連銘柄に充てる投資資金の一部をメルカドリブレに投資し、小さめのポジションで保有してみるなど工夫はいくらでもできます。

まとめ

メルカドリブレは2020年5月に決算が評価され大きく上昇しました。

南米Eコマース市場で存在感が大きく、南米ならではのクレジットカードや、銀行口座がない人が多いという事情にも対応しています。

決済システムや、安心して注文できる流通システムで南米の利用者に指示されており、Amazonの南米進出でも地位は揺らいでいません。

メルカドリブレへの投資は南米の政情不安定なリスクに左右されやすい点、割高な点は市場関係者から指摘されやすいところですが、それでも南米市場のポテンシャルに投資をするなら良い選択のひとつではないでしょうか。

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免責事項と開示事項 記事の作者、田守正彦は、記事内で言及されている銘柄を保有してはいません。記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資アドバイスではありません。

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