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【米国株動向】ストリーミングメディア大手のアイチーイー(iQiyi)とスポティファイ、どちらが長期投資に有利?

モトリーフール米国本社、2020611日投稿記事より

中国の動画配信サービス大手のアイチーイー(NYSE:IQ)は2018年に検索大手バイドゥからスピンオフして新規株式公開(IPO)を果たしました。

一方、世界最大規模の音楽ストリーミング有料会員基盤を抱えるスポティファイは、同じく2018年に直接上場を通じて株式を公開しました。

アイチーイーの株価がIPO価格の18ドル近辺で低迷しているのに対して、スポティファイは当初参照価格(132ドル)からおよそ45%上昇しています。

スポティファイが今後年末までアイチーイーをアウトパフォームし続けるのかどうか、詳しく検討してみましょう。

アイチーイーの成長ペースは?

アイチーイーの2020年1-3月期売上高は前年同期比2桁台の会員総数増加に支えられ、同9%増の76億元(11億ドル)となりました。

しかし、高水準のコンテンツ取得コストや低調な広告販売が足かせとなり、純損失は18億元から29億元(4億600万ドル)に拡大しました。

同社は4-6月期増収率を前年同期比2%~8%と予想しています。

市場では2020年通期増収率を12%、損益については大幅な赤字にとどまると予想しています。

スポティファイの成長ペースは?

スポティファイの2020年1-3月期の月間アクティブユーザー数(MAU)は前年同期比31%増の2億8,600万人、有料会員数は同31%増の1億3,000万人となりました。

売上高は同22%増の18億5,000万ユーロ(21億ドル)でした。

新型コロナウイルス下の営業費用の減少が高水準のコンテンツ取得コストを一部相殺したことを受けて、営業赤字は4,700万ユーロから1,700万ユーロ(1,930万ドル)に縮小しました。

当期損益は前年同期の1億4,200万ユーロの赤字から、100万ユーロ(110万ドル)の黒字へと改善しました。

同社では4-6月期増収率を前年同期比5%~17%、通期増収率を前期比13%~19%と予想していますが、営業損失(予想中央値)は4-6月期、通期ともに拡大すると予想しています。

このため、当面は赤字が続く見通しです。

【米国株動向】スポティファイは、新型コロナウイルスによりエンゲージメントが急上昇

順風と逆風

アイチーイーもスポティファイも、ダウンロード不要のストリーミング市場の拡大の恩恵を引き続き受けるとみられます。

しかし、アイチーイーの場合、テンセントビデオやアリババ傘下のYouku Tudouなどの競合との激しい競争や、空売り投資家が指摘する売上かさ上げ疑惑にさらされている上、中国企業に対する監査を目的とした米上院議会の法案による上場廃止の脅威にも直面しています。

【米国株動向】不正会計の発覚が相次ぐ中国株、ハイテク株3銘柄が不正会計問題に直面

スポティファイもアップルミュージックやアマゾンミュージックとの激しい競争に直面しています。

アップルもアマゾンも市場シェア獲得のためには、ストリーミングサービス事業の損失も厭わないとみられます。

スポティファイに軍配

アイチーイーもスポティファイもトップクラスのストリーミング銘柄です。

しかし、スポティファイはアイチーイーに比べて増収率が高く、損失は小幅にとどまり、売上かさ上げ疑惑や上場廃止の脅威にさらされていないことを踏まえると、現在の株価水準ではスポティファイの方が明らかに有利な投資対象と言えそうです。

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免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。アマゾンの子会社ホールフーズ・マーケットのCEOであるJohn Mackeyは、モトリーフール米国本社の取締役会メンバーです。元記事の筆者Leo Sunは、アマゾン株、JD.com株、テンセント・ホールディングス株、アップル株、バイドゥ株を保有しています。モトリーフール米国本社は、アリババ・グループ・ホールディングス株、スポティファイ・テクノロジーズ株、アマゾン株、JD.com株、テンセント・ホールディングス株、アップル株、バイドゥ株を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は、アイチーイー株を推奨しています。モトリーフール米国本社は、アマゾン株のオプションを推奨しています(2022年1月の1940ドルのショート・コール、2022年1月の1920ドルのロング・コール)。
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