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バイオ医薬品のギリアドとブルーバード、どちらを選ぶか

モトリーフール米国本社、2020611日投稿記事より

世界有数のバイオ医薬品メーカーであるギリアド・サイエンシズ(NASDAQ:GILD)は、新型コロナウィルス治療薬の研究・開発をリードしています。

同社の株価は上昇基調を持続し、年初からは18.7%上昇しました(執筆時点)。

一方、稀少疾患治療薬を開発するブルーバード・バイオ(NASDAQ:BLUE)の株価は冴えず、年初から21.9%下がりました。

現時点でバイオテクノロジーに投資するなら、どちらが適切かを検証します。

パイプラインを強化するギリアド・サイエンシズ

ギリアド・サイエンシズは、HIV(エイズ)治療薬で世界トップクラスにあり、デスコビ、ビクタルビといったHIV薬は拡大を続けています。

今年度第1四半期(1~3月)に、HIV薬の売上高は41億ドルと前年同期の36億ドルから増加しました。

ギリアド・サイエンシズは複数の有望なパイプラインを持っています。

まず抗ウィルス薬レムデシビルは、新型コロナウィルス治療薬の最有力候補です。

最近、同社は軽症患者を対象としたフェーズ3の治験結果を公表しました。それによればレムデシビルを5日間投与したケースでは、「標準治療のみの場合に比べ劇的な回復効果」が見られました。

同社は、米国内の病院に投与約100万回分を無償で提供することになっています。

次に、昨年12月に米国食品医薬品局(FDA)に承認申請したリウマチ性関節炎の治療薬候補フィルゴティニブがあります。

炎症性腸疾患であるクローン病などへの適応追加の評価が進められており、他を圧倒するブロックバスターになる可能性を秘めています。

またギリアド・サイエンシズは、パイプラインを補強するための共同研究・開発契約を結んでいます。

一例は先ごろ公表した、がん治療法を研究するアーカス・バイオサイエンシズ(NYSE:RCUS)と結んだ、がん治療薬の開発・販売における10年間の戦略的提携です。

アーカスが1億7,500万ドルの前払いと2億ドルの資本注入を受け、さらに16億ドルを上限とする追加的な資金提供で合意しています。

見返りに、ギリアド・サイエンシズは、アーカスの現在および将来のがん免疫療法治験薬を入手する権利を得ます。

同社のHIV薬ラインアップとともに、パイプラインをさらに強固にするでしょう。

稀少疾患の治療薬開発に取り組むブルーバード・バイオ

ブルーバード・バイオが現在上市するのは、昨年6月に欧州医薬品庁(EMA)によって承認された、輸血依存性ベータタラセミア(TDT、地中海貧血)と呼ばれる稀少血液疾患治療薬ジンテグロだけです。

同薬はおよそ158万ユーロと高価です。しかし患者にとっては、何ものにも代えがたいものです。

ジンテグロが承認されるまで、患者は定期的に輸血を受けるしかありませんでした。

ブルーバード・バイオは欧州各国でジンテグロを投入しており、その効果は今後の業績に反映されるでしょう。

同社はまた、遺伝性の難病である鎌状赤血球貧血症(SCD)を含む治療薬の開発に取り組んでいます。SCD候補薬は現在治験が3段階中のフェーズ2にあります。

ブルーバード・バイオは医薬品大手ブリストル・マイヤーズ・スクイブ(NYSE:BMY)との協働で、数種類のがん治療薬候補であるCAR-T細胞療法薬イデカブタジン・ビクルセル(ide-cel)を開発中です。

両社は3月にFDAに対し、過去に3回以上の治療歴がある多発性骨髄腫の治療薬候補としての審査を申請しました。

ジンテグロで成功し、ide-celのような新薬を軌道に乗せれば、株価は上昇に転じる可能性があります。

今どちらを選択するか

ブルーバード・バイオは有力な検討対象ではあるものの、強固な主力品ラインアップ、豊富なパイプラインと良好な財務内容から、今はギリアド・サイエンシズへの投資が適切と考えます。

第1四半期の売上高は55億ドル、純利益16億ドル、期末現金・現金同等物は243億ドルでした。

対照的にブルーバード・バイオの同四半期売上高は2,190万ドル、純損失が2億260万ドル、現金・現金同等物は10億2,000万ドルです。

また執筆時点の株価/予想売上高倍率はギリアド・サイエンシズが4.3倍、ブルーバード・バイオは24倍です。

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免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Prosper Junior Bakinyは、記事で言及されている株式を保有していません。モトリーフール米国本社は、ブルーバード・バイオ株、ブリストル・マイヤーズ・スクイブ株、ギリアド・サイエンシズ株を保有し、推奨しています。
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