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バランスシートが成長性に影響を与えることも

出典:Getty Images

多くの投資家は、企業の収益性だけを重視します。結局のところ、収益性こそが長期にわたる株価上昇の要因になる傾向があるので、当然かもしれません。しかしながら、現実を見ると長期にわたる成長には、企業が健全なバランスシートを持つことが肝要です。バランスシートが健全でない場合には、成長性、収益性も毀損しやすくなり、投資家はストレスにさらされることになるでしょう。

借入金の水準

バランスシートで最も重要な要素は借入金です。すべての債務は履行される必要があるため、企業が抱える借入金が多すぎると、収益性を阻害する可能性があります。近年は金利が非常に低いため、借入金は大きな問題にはなっていませんでした。結果として、多くの企業が過去に類を見ない低い金利の支払いは可能だと判断し、収益性に影響はないと考え、借入金を増やしています。

しかし、世界経済はここ 10 年間のデフレ局面から脱却しようとしており、将来の金利は上昇するリスクが発生しています。

現金、売掛、在庫

すべての企業に共通していることですが、バランスシートの資産の部では、業務を遂行するための健全な現金、キャッシュが欠かせません。キャッシュがなくでは、業務を続けて行くことは不可能なのです。大手企業が大量のキャッシュを抱える一方で、中小企業は時として中期の資金繰りに差しさわりが出るほど少額のキャッシュしか保有していないことがあります。

特に収益性が低いケースではこのような現象が発生し、ひいては株式希薄化のリスクを伴う資金調達につながることがあります。キャッシュが不足している場合、最悪のケースでは、会社が破産し永久に収益を上げられない可能性も出てきます。

資産の部で他に注目すべきは売掛金と在庫レベルです。前者については、期限を過ぎても支払われていない売掛金が増えている場合、回収能力に問題があることを示唆しています。

また、在庫レベルが過大になっていないか、絶え間なく増えている場合には、キャッシュを活かすことができていない、非効率な営業を行っていることを示唆しています。その在庫を別の場所で利用することで、高い収益率を上げることができるのですから。

まとめ

バランスシートは、会社のある時点での財務状況のスナップショットにすぎませんが、同時にその会社が将来どの程度成功するかも示唆しています。高水準の借入金や、増えていく売掛金、過大な在庫レベルは、その会社が収益をあげることに苦戦しており、将来的にも苦戦するであろうことを意味しています。

  一方、借入金が抑制され、売掛金も安定しており、在庫レベルも適正な会社は、良く管理されており、収益性が高い傾向があり、将来的に収益性を増す余地があると言えるでしょう。

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