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ステップ10:陥りやすい投資の罠

 IQか、メンタルか

今回は、投資で損をしないための秘訣について話していこうと思います。重要なのは、潤沢な資金でも、高いIQでも、株式市場の専門的な知識でもありません。重要なのは長期投資にコミットするメンタルコントロールです。

情報を集め、法則性を掴み、比較し、時には戦略的撤退も行う。これは人間の理性で、危険を回避するためには必要なことです。しかし、この行動原理は、投資に関してはマイナスとなりえるのです。言い方を変えれば、投資における失敗の原因は、短期的にも損しないように上手く立ち回って儲け続けよう、ということは皆思うことであり、多くの人がやっていることをなぞりながら勝ち続けることは難しいのです。

世界的に有名な超大物投資家、ウォーレン・バフェット氏を例に説明しましょう。彼は分析しすぎたため買う決断が遅れ、1980年にスーパーマーケット業界の大物となる、ウォルマートの株をもっと多く買えたはずなのにそのチャンスをのがしました。この機会損失は100億ドルにものぼると言われています。

そして、彼の有名な名言の一つに「投資の成功はIQと相関関係にはない。分析し続けたりして安心したいという点も含めた感情をうまくコントロールすることだ」という言葉があります。

投資を成功させるために

あなたが今一番聞きたいことは、学歴でも、投資テクニックでも、潤沢な資金でもない、「投資成功に必要なもの」だと思います。必要なのは「長期保有」と「メンタルコントロール」です。

長期保有
以前にも述べたように、株式投資では、買った株を、最低でも5年間保有することが必要です。株価は日々動き回りますが、長期的には利益水準に収斂するので、長期保有する必要があります。

メンタルコントロール
優れた投資家全員に共通して言えることは、彼らは総じて、何事に対しても取り乱さず、感情を制御する能力に長けている、ということです。そういった人たちは株式市場の暴落で普通の人なら発狂してしまいそうな時でも、決して冷静さを失いません。

この心構えこそが、まぐれでうまくいった投資家と、コンスタントに収益をあげている投資家との差だと考えます。ウォルマートの件では少し失敗したバフェットですが、自身の成功の鍵について、彼は「冷静さ」を強調しています。

IQは、自身の資産が半減してしまった時にはあまり助けになりません。しかし、自身の感情を制御し、冷静に投資判断を再検討できれば、最悪なタイミングでの売却を避けることができるはずです。投資の勉強を少しでもしていれば、大成功した株式投資は、短期に楽にもうけつつけるのでなく、素晴らしい企業を見つけ、長期に渡って投資を続けるケースが多いことがわかるはずです。

私たちが考える投資の要諦は、長期的なビジョンを持つこと、そして「もっと手っ取り早く儲ける方法を考えた方がいいんじゃないの?」とささやく声に耳を傾けないことです。ここで、冷静でいるための、我々が、いつも自身に言い聞かせる言葉のいくつかを紹介したいと思います。

合言葉は「私は投資家、ギャンブラーじゃない」

株式投資はギャンブルではありません。競争力のあるビジネスモデルをてこに、長期的な利益成長が見込める企業にコミットすることが、株式投資であると我々は考えます。デイトレーダーで常に儲ける人はほんの一握りでしょう。

投資は長期的に:
株式投資で求めるべきは、長期にかけて上がっていく利益と配当です。長期的には株価は利益の動きを反映します。

株価ではなく事業価値を注視しましょう:
日々の株価の上がり下がりに翻弄されてはいけません。日々の株価の変動と同じくらい、事業内容と長期的な成長性が変化することは稀です。株価は毎分うごきまわりますが、事業価値はゆっくりと変化することがほとんどです。

買った株はすぐに売らない:
株は、長期的な利益成長のために買いましょう。非常に簡単なことではありませんか?これが運に任せて短期で儲けようとする「ギャンブル」との違いです。

一時的な流行りのテーマに耳を傾けない:
新聞の一面や、特定の企業の株をやたら持ち上げるメールを真に受け過ぎないこと、「株の必勝法」と銘打った情報商材に手を出さないこと、そして最も大切なのが、資産状況を逐一確認するのをやめる事です。何もいいことはありません。毎分株価をチェックしたところで、大きな利益には繋がりません。むしろ不必要にストレスがたまることになるかもしれません。

リスクは分散すべし:
安全な投資のためには、しっかりした資産形成プランが必要です。同じような銘柄だけでポートフォリオを構築してはいけません。バランスが大事です。

あれこれ買うだけがリスク分散ではありません。タイミングをずらして投資することでもリスク分散を行うことができます。たとえば、ドルコスト平均法を使ってもいいでしょう。ドルコスト平均法とは、値動きのある株を、定期的に、一定の金額ずつ購入する投資法です。ドルコスト平均法の利点は、株価の下落時に多くの株数を買うことになり、高騰していれば少数の株を買うことにあります。

また時間分散投資として、三単位投資法という投資法もあります。自分の投資資金を3で割り、3回にわけて投資を行う手法です。

投資にのめり込み過ぎない:
投資のことで頭が一杯になったら、自分の投資方法を振り返りましょう。投資で頭が一杯になって眠れなくなった時は、なぜその銘柄を買ったのか、その理由を書き出してみましょう。そして自身にこう問うてください。

「その銘柄を購入した理由を変えるほどの大きな変化はあったのか」と。この質問をすることで、短期的な株価の上げ下げは、長期投資のとは大きく結びつかないと思い出させてくれるでしょう。

まだ魅力的な投資先が見つかっていない場合は、株価一覧を読み、投資先候補をリストアップし、ウォッチリストを作成しましょう。

入念な準備と長期投資にコミットすることが、投資の成功の秘訣と我々は考えます。